『孤独な小鳥は獅子の庭で愛を知る』発売記念 明日崎真白先生インタビュー&お試し読みページ

帯入れ込みイメージ

インタビュー

ペンネームに由来がありましたら、教えてください。

学生の時、文芸部で活動するために友人が考えてくれました。苗字は賞に応募するにあたって本名をもじってつけました。

今作のタイトルは、どのようにお決めになりましたか? また、タイトルに込めた思いがおありでしたらお聞かせください。

ルビー文庫小説大賞に応募したときとは少しタイトルを変更しています。そのままだと獣人BLかも?とも思えるタイトルだったので(笑) 担当さんと話して今のタイトルに決まりました。孤独な小鳥=(受)が愛されること、愛すること、「愛」を知る物語です。

創作に入られる際、タイトルとプロットは、どちらを先にお決めになりますか?

プロットを先に決めますが、一番最初に決めるのはカップリングの関係性です。書きたいシーンが浮かんで、このふたりの関係性は何だろうと考えて、それを定めてから書きたいシーンに辿り着くようにプロットを練ります。タイトルを決めるのはほぼ一番最後です。物語を俯瞰で見て、このお話が何を表現したいのかが伝わりやすいタイトルを考えています。

今作の読みどころやお好きなシーンのご紹介をお願いします。

イリスには動物に好かれる不思議な能力があります。それを活かして王城で働き始めることになり、不遇な人生に転機が訪れるのですが、最後にはその能力でピンチを切り抜けます。王城での人との出会い、攻めとのかかわりの中でイリスが様々な感情を知っていくところが読みどころです。
好きなシーンはイリスが怪我をしてしまって、その手当てをアーネヴァルトがしてくれるシーンです。このシーンでのイリスの感情の動きに注目してほしいです。

メインカップルのご紹介と彼らを描く上で、大切にされたことや、こだわられたことがありますか?

不遇な環境で生きていたイリス(受)が偶然近衛騎士のアーネヴァルト(攻)と出会い、いろんな物事、感情を知っていき、成長する物語です。
イリスは虐げられていたので、自分には価値がないと思い込んでいます。何かを望んでも手に入らないし、望んだりしてはいけないと思っていました。そんな価値観をアーネヴァルトに少しずつ変えられていくところ、最後には人を愛して愛されたいと望むことができるようになるところを大切にして書きました。
アーネヴァルトは近衛騎士ですが、ただの近衛騎士ではなく秘密があります。可哀想な境遇のイリスを偶然助けることになり、その出会いからイリスのことをずっと気にかけています。イリスのことを見守る優しいアーネヴァルトの想いは騎士としてだけのものなのか。アーネヴァルトの心情の変化も大切にしました。 

各キャラクターの個性も読みどころの一つだと思います。
彼らのスタイルに、テーマやこだわりがありましたら、教えてください。
(服装・持ち物・ヘアスタイルなど)

イリスは少女に間違われるほど美人なのですが、醜いと言われ続けていたので自分の容姿を自覚していません。前髪で隠している美しい青い瞳とお揃いの色の髪留めがキーポイントです。
アーネヴァルトは銀髪を緩く結んで、騎士服に身を包んでいます。イリスをすっぽり包めるくらい体格差があります。
イラストのサマミヤアカザ先生にイリスはとても可愛く、アーネヴァルトはとてもイケメンに描いていただけて幸せです!

苦労された点や楽しかった点はどんなところでしょうか?

苦労したことは、書くのが遅いので応募の締め切りに間に合わないかもと思ったことです(笑) この物語を書くことはずっと楽しかったです。特に楽しかったのは、イリスが獅子たちに囲まれていたり、仔獅子たちにじゃれられていたりするシーンを書くことです。モフモフと受けの組み合わせは癒しでしかないですね。

お気に入りのキャラクターや描き(動かし)やすい、または思い通りにならないなど、キャラクターで違いがありますか?

書きやすかったのは王子のハンスです。素直で可愛らしく、思ったように動いてくれました。
イリスは自分の気持ちに鈍感なので丁寧に感情の変化を書かないといけない分、一番対話が必要でした。「今どういう感情?」「そう言われてどう思った?」と逐一確認しながらでないと動けないので、やっぱり一番思い入れがあります。

BLを書く上で、ココが好き!コレは外せない!など特に意識されていることがありますか?

不憫で健気な受けが好きです!
そしてそれを救うスパダリな攻めが欠かせません。攻めは受けのことが可愛いくて仕方なくて、溺愛している様は外せないので、溺愛要素はふんだんに取り入れたいと思っています。今回もたくさん取り入れているつもりです。

BLで萌えるシチュエーションやキャラクター設定を教えていただけますか?

溺愛攻めが好きですが、付き合うまでは紆余曲折あったり、受けが悲しい目に遭ったりしている方が萌えます。後の溺愛ターンで存分に甘やかしてほしいです。
異世界系やファンタジーな世界観なら国王×奴隷とか、獣人×生け贄などの設定が好きです。身分差・格差があると萌えます。現代ものなら、昔から不良×平凡が大好きです。

作品を書かれる上で大切にされていることや心がけておられること、意識しておられることはありますか?

愛を育んで幸せになることです。受けでも攻めでも、相手の愛があってこそ幸せになる姿を書くことを意識しています。この相手でなければ幸せになれないのだ、という唯一無二さが大切だと思っています。

今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?

主人×従者などの身分差ありきのお話、転生系やタイムトリップ系のお話、オメガバースや子育てBLなども書いてみたいです。
不良×平凡のカップリングはいつか書けると嬉しいです。

読者様にメッセージをお願いします。

このお話は、健気な頑張り屋であるイリスが優しく紳士なアーネヴァルトに見守られて人生を変える物語です。イリスがどのように恋をして、愛し愛されるようになるのか。イリスとアーネヴァルトがどのように幸せになるのか、見届けていただけると大変嬉しく思います。
デビュー作を世に送り出すことにとても緊張していますが、ふたりの物語をみなさまにお届けすることができてとても幸せです。少しでも多くの方の目に留まり、この物語を楽しんでいただけるといいなと思います。

孤独な小鳥は獅子の庭で愛を知る

著者: 明日崎真白
イラスト: サマミヤアカザ

KADOKAWA(角川書店)/角川ルビー文庫

発売日: 2025年09月01日

書影

STORY

愛するとは、
愛されるとは、何か。
教えてくれたのは貴方でした。
  
虐げられた孤独な青年が見つけた、騎士と獅子の優しい愛に満たされた庭――。
  
第25回
角川ルビー小説大賞
読者賞受賞!

先代当主の不義の子であったために侯爵家で使用人として虐げられてきたイリスは、『祈りの口笛』という動物に愛される秘密の能力で近衛騎士アーネヴァルトの馬の暴走を止めたことが縁で、王城で働くことに。王城には王家が秘密裏に護ってきた神獣の獅子たちがおり、イリスはその世話係に抜擢される。侯爵家での扱いが嘘のようにアーネヴァルトに優しくされ、温かい感情がイリスに生まれるが、アーネヴァルトの見合いの噂を聞き、イリスは身分違いの恋心に蓋をしようとして…?

お試し読み一部公開!

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