せっかくの善意をわたしは捨てていく。
そんなものでは、
わたしはかけらも救われない。
あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、
批判するはずだ。
わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に
耳を傾けないだろう。
それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。
再会すべきではなかったかもしれない男女が
もう一度出会ったとき、
運命は周囲の人間を巻き込みながら疾走を始める。
新しい人間関係への旅立ちを描き、
実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。