STORY
「――竜はね、それはそれは憐れで、悲しくて……愛おしい生き物なんだよ」
王立学院に通っていたソルは、ベータでありながら発情し、竜人の血を引く王太子ヴェリオスと抗えない衝動のまま一線を越えてしまう。
ソルはすぐに学院から逃げ出すが、その後妊娠が発覚する。
ヴェリオスとの子を出産後、山間の村で静かに暮らしていたが、ある日王太子の探すオメガではないかと疑いをかけられ、王宮へ連れていかれることに。
そこで待っていたのは――記憶を失くし、子どもの姿になったヴェリオスで!?

ペンネームに由来がありましたら、教えてください。
響きが気に入ったのと、水玉模様がかわいくて好きなので、このペンネームにしました!
……とはいえ、普段の持ち物や服装はいたってシンプルです!
新作『訳アリ子持ちベータは、執着系竜人アルファ王太子に溺愛される』は、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?
「後悔する攻め」を書いてみたいと思ったことが、この物語の始まりでした。また、番に強く執着する竜人攻めも書いてみたいと思っていました。
ただ、書き進めていくうちにキャラクターたちが想像以上に動き出して、最初に思い描いていた「後悔する攻め」の物語とは少し違った形になりました。
でも、その分キャラクターたちの気持ちや関係性が自然に深まっていったように感じています。
創作に入られる際、タイトルとプロットは、どちらを先にお決めになりますか?
まず一番最初に決まるのは、いつもキャラクターです。キャラクターが決まると、「このキャラならこう動くだろう」と自然に物語も動き出していく気がしています。
また、作品にぴったりくるタイトルが早い段階で決まると、不思議とイメージが固まって、そのままラストまで勢いよく進んでいくことが多いです。
ただ、この作品に関しては、キャラクターたちが想像以上に自由に動き出してしまって……最初に考えていたプロットから変化していくことも多かった気がします(笑)。
今作の読みどころやお好きなシーンのご紹介をお願いします。
本作は完全書き下ろしで、本編後の二人の結婚生活まで書かせていただきました。個人的に、登場人物たちの「物語のその先」まで見届けたいタイプなので、幸せな時間を過ごす二人の姿も楽しんでいただけたら嬉しいです!
ソルとヴェリオスはもちろん、ほかのキャラクターたちも登場しますので、ぜひその後の様子ものぞいてみてください。
そして、510先生に描いていただいた素敵なキャラクターたちもぜひ見ていただきたいです!
表紙はもちろん、挿絵も本当に素晴らしくて、初めて拝見した時は思わず見入ってしまいました。見ているだけで情景が浮かんでくるようで、キャラクターたちの魅力をさらに引き出していただいています。
個人的には、510先生に描いていただいたソルが本当に大好きです! 表紙の竜や、とっても可愛い子ども時代のヴェリオスにもぜひ注目していただけたら嬉しいです!
メインキャラクターは、どんな二人(攻めと受け)ですか?
攻めのヴェリオスは、理知的で冷静沈着な王太子です。普段は感情をあまり表に出さず、周囲からは落ち着いた崇高な人物として見られていますが、その内側ではソルのことばかり考えているような一途で執着心の強い一面を持っています。
一方、受けのソルは過去にさまざまな事情を抱えながら生きてきた人物です。そんな環境の中でも周囲への思いやりを忘れず、誰かのために行動できる優しさを持っています。
強い想いを内に抱え込むヴェリオスと、そんな彼を自然と受け止め包み込むソル。正反対のように見えながらも、お互いに支え合い、少しずつかけがえのない存在になっていく二人です。
各キャラクターの個性も読みどころの一つだと思います。
彼らのスタイルに、テーマやこだわりがありましたら、教えてください。
ソルは一貫して「シンプル イズ ベスト!」なスタイルです。一方で、竜人たちの装いは全体的に華やかで豪華なイメージにしています。
ヴェリオスのイメージカラーは白と銀で、花に例えるなら白薔薇です。対してアレクシは、もちろん真っ赤な薔薇のイメージで、金と赤がよく似合うキャラクターです。
ちなみに二人とも髪のお手入れはかなり念入りです!
個性でいうと、アレクシは作中でもかなり存在感の強いキャラクターだったので、描写にも自然と力が入っていました。
あと個人的には、お子様ヴェリオスの尻尾がとてもお気に入りです!
.mizutama.先生の中で、執筆を重ねるうちにキャラクターやプロットに変化や発見がありましたか?
書籍化にあたり、担当編集者さんと相談しながら、キャラクターの気持ちの流れや物語全体の構成をより深く整理していきました。
加筆、改稿を通して、ソルとヴェリオスの関係性や心情がさらに伝わる形になったと思います。特に物語の後半ではストーリーの流れを変えております。WEB版を知っている方でもまた新たな発見があるかと思いますので、ぜひ楽しんでいただきたいです!
お気に入りのキャラクターや描き(動かし)やすい、または思い通りにならないなど、キャラクターで違いがありますか?
動かしやすかったのは、断トツでアレクシです。物語の流れを自然に動かしてくれて、気づけば頼もしい案内役のような存在になっていました。
逆に、一番思い通りにならなかったのは大人のヴェリオスです。子ども時代の素直で可愛いヴェリオスとは違い、頑固なところもあれば、何を考えているのか読めない部分もあって……なかなか意思疎通ができず苦労しました。
番外編まで書き終えてから、ようやく「ヴェリオスってこういうやつだったのか!」と理解できた気がしています。
竜人の血を引くアルファ王太子と訳ありベータの、妊娠逃亡オメガバースBLですが、書くに当たって苦労した点、また、ここが好き!外せない!など特に意識されていることがありますか?
オメガバースは本能的な部分が魅力の一つだと思うのですが、今回はそこに「竜人」という要素を加えているので、本能だけに見えないよう意識しました。
強く惹かれ合う理由が「運命だから」だけではなく、二人が少しずつ相手を大切に思っていく過程も大切にしたかったです。
苦労した点は、王太子としての立場や理性と、竜人としての本能、そのバランスを取ることでした。強い執着や独占欲がありながらも、一方的な関係にならないよう気を付けました。
また、ソルについては、残してきた子どもへの想いを大切にしながらも、自分に与えられた使命を全うしようとする姿を描き切ることにも苦労しました。過去や葛藤を抱えながらも、自分なりに前へ進もうとする強さは意識していた部分です。
……が、気づけばヴェリオスは想定以上に執着強めになっていました(笑)
本編だけでなく、その後の二人や家族として過ごす姿まで書かせていただいたので、二人の歩んでいく未来も楽しんでいただけたら嬉しいです!
執筆中のエピソードや裏話などがありましたら、お聞かせください。
510先生のイラストを初めて拝見した時は、「ソルだ……!」「ヴェリオスだ……!」と感動してしまいました。文章の中にいたキャラクターたちが、本当に目の前に現れたような気持ちでした。
また、今回は個人的に「表紙に竜を入れていただきたい!」という願いがあったのですが、510先生がとても素敵な形で叶えてくださいました。本当に感謝しています!
そして表紙は裏表紙までつながっているので、ぜひ隅々までじっくり見ていただけたら嬉しいです。
今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?
スバダリに憧れていて、常に完全無欠パーフェクト美形攻めを書こうと心掛けているのですが、なぜかいつもどこか残念な攻めが出来上がります。いつか、どこからどう見ても完璧なスパダリを書くのが夢です!(そういいつつも、様子のおかしい攻めも大好きです!)
読者様にメッセージをお願いします。
今作は、強い想いを抱えた竜人のアルファ王太子と、優しく包み込むような番のソルが、様々な困難を乗り越えながら、少しずつ関係を育んでいく物語です。本能や執着だけではなく、お互いを大切に思う気持ちや、二人の関係が変化していく過程も楽しんでいただけたら嬉しいです。
また、本編だけでなく、その後の結婚後やまわりの様子まで書かせていただきましたので、二人や周囲のキャラクターたちの未来も見守っていただけたら嬉しいです。
少しでも「この二人に出会えてよかった」と思っていただけたら、とても幸せです。どうぞよろしくお願いいたします!
訳アリ子持ちベータは、
執着系竜人アルファ王太子に溺愛される
リブレ/B-BOY NOVELS
発売日:2026年06月19日