本作『悪役令息の護衛役』は第25回ルビー小説大賞に応募した作品でした。受賞には至りませんでしたが編集部よりお電話を頂き、ルビーファンタジーBL大賞のご案内を受けて応募させて頂きました。貴重な機会を賜り大変嬉しく思っております。

大変光栄で嬉しく感じました。何より二人の物語をより多くの方に見ていただける機会になることが嬉しかったです。

高校生の頃にホームページを作ろうと思い立ち、その際に本名からもじって『あき』というHNを考え、以降ずっと使用しています。『赤坂』はBL外のジャンルで使用していたもので、二つを合体して現在の『赤坂 明』となりました。

実直な護衛騎士×薄幸の悪役令息の物語です。最初は悪役令息とされているアベイル（受）を、カイン（攻）は軽蔑し冷たく当たるのですが、次第にアベイルの高潔さに惹かれ、世間での悪評を疑うようになります。絶望の中から一筋の光を見出す二人の物語を、是非お楽しみ頂ければと思います。

銀髪紫目の色白で端整な薄幸の悪役令息、彼の前に跪く黒髪の護衛騎士、という脳内イメージが一番最初に浮かびました。彼ら二人にはどのような物語があるのだろう、とつらつら考えている内に出来上がったのが『悪役令息の護衛役』です。

今作は攻め視点を中心とした群像劇の形式の作品となっているので、他のキャラクターの視点から見た時の二人の姿もお楽しみ頂ければと思います。

タイトルから先に決めます。頭の中でこういう話にしたいと漠然と考えている段階で、仮案で考えていたタイトルを採用してプロットを書き始めることが多いです。逆にタイトルを考えずにプロットが仕上がってしまうと、後付けする際にしっくり来なくて苦労します……。

物語の結末は最初から決めていたので、罪を背負うことになる攻めには『カイン』の名を付けました。当初のプロットでは受けのアベイルは転生者の予定だったので、現世での名前は『阿部』君であるという仕様もないギャグを考えていました。やらなくて本当に良かったと思います。

10万字を越える話を書いたのが初めてだったので、物語の整合性を取るのに苦労しました。
双子の入れ替わりと、リゲル視点でのお話は、ひたすら楽しく書いていた記憶があります。

当初は度重なる苦難にアベイルの心がぼっきぼきに折れて、それをカインが支える中で二人が惹かれ合う……予定だったのですが、思った以上にアベイルの芯が強く心が折れなくなってしまったのが想定外でした。そこがまたキャラの魅力となったので、良い方向に思い通りにならない子だったと思います。いつか折りたいです。

受けにとっては攻めが、攻めにとっては受けが、救いとなり惹かれ合う物語となるよう心掛けています。

執筆中に一杯嗜むのが好きです。本作を執筆中はウイスキーの『竹鶴』にハマっていました。

金髪の美人キャラが好きで、意識しないと全部の受けが金髪になってしまうので困っています。

現代BLやバースものなどに挑戦してみたいです。

苦難を乗り越える二人が、どのように幸せを掴んでいくのか、是非読者の皆様に見届けて頂ければと思います。最後までお楽しみ頂けましたら幸いです。