『あなたに抱かれてオメガは花になる』発売記念 秀香穂里先生インタビュー特設ページ

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インタビュー

20周年おめでとうございます!
20年を振り返って印象的な出来事と今のお気持ちをお聞かせください。

ありがとうございます!
正直なところ、20年も経った気はまったくなくて、体感3年ぐらいです。
夢中で駆け抜けることができたのも、ひとえに読者の皆様や関係者様のおかげです。
印象的な出来事はたくさんあるのですが、
とりあえず大病を煩わなかっただけでも嬉しいなと……。
作家業に専念する前は二度ほど過労で入院したことがあったので、
今後も気をつけていきたいです。

デビューのきっかけや心に残っておられる作品を教えてください。

「他人同士」を同人誌で出していたところ、おつき合いのある作家さんに
「これでデビューしてみたら?」とお声がけをいただきました。
ありがたいことにデビューできたものの、続刊が出る前にレーベルがなくなり、
途方に暮れたことはいまでもよく覚えています。
新人の出し直しがとても難しかった時代でした。
8年後、キャラ文庫(徳間書店)から出し直しさせていただけたときは
とても嬉しかったです。
また、ドエロに振り切った作品としてラヴァーズ文庫(竹書房)「黒い愛情」や、
初めて複数ものに挑戦した「3シェイク」がこころに残っています。
家族ものに初挑戦したのはクロスノベルス(笠倉出版)で、子どもが可愛く書けるか
どうか、すごく心配だったことを覚えています。

ペンネームに由来がありましたら、教えてください。

秀(尊敬している方から一文字いただきました)
香(好きな文字です)
穂(実り豊かだといいなと願いを込めて)
里(本名から一文字入れました)

新作『あなたに抱かれてオメガは花になる』は、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?

オメガバは結構書いてきたので、新しい設定で……と考えて、
学園ものに挑戦してみました。とはいっても、不思議ちゃんな学園です。
選ばれし超・エリートだけが入れる学園もの、ぜひ楽しんでいただければ幸いです。

創作に入られる際、タイトルとプロットは、どちらを先にお決めになりますか?

プロットです。
まれにタイトルも同時に考えることがあるのですが、ほんとうにごくまれです。
たいてい、改稿を出したあたりでめちゃくちゃ悩みます。
「発育乳首」(ラヴァーズ文庫/竹書房)は私の提案で、天才かな? と
思いました(笑)。

今作の読みどころやお好きなシーンのご紹介をお願いします。

メインカプのほかにサブカプもどんどん出てきて、四人で温泉に行く場面は
個人的に気に入っています。
また、クリスマスパーティでダンスをするシーンがあるのですが、
そこにアヒル森下先生のイラストをつけていただけたのが嬉しかったです。

主要なキャラクターの誕生秘話やキャラ設定への思い入れなどをお聞かせください。
名前の由来なども、お聞かせいただけますと嬉しいです。

今回の受けちゃんは「煌」という名前なのですが、
もともと「コウ」という響きが好きなので、気づくと使っています。
「リョウ」という字面も好きなので、「涼」「亮」「諒」と使いがちです。
最近は「けなげ受け」も自然と書けるようになりましたが、
デビューしたての頃は勝ち気受けばかり書いていて、
あるとき「けなげ受けを書いてください」と言われ、大混乱したことがあります。
自分の考えるかぎりのけなげ受けを書いたつもりでしたが、
当時の担当さんには「いまの秀さんには難しかったお題でしたね……」と
苦笑されました……(笑)。

メインカップルのご紹介と彼らを描く上で、大切にされたことや、こだわられたことがありますか?

今回の攻め・誠司は誠実な大人として、包容力抜群に書きました。
その反面、受けちゃんが好きすぎてちょっと強引なところがあってもいいかなという気持ちもあったので、艶っぽい場面では頑張ってもらいました。
受けちゃん・煌は大人攻の誠司に対して丁寧に敬語を貫くところが好きです。

登場人物の個性も読みどころの一つだと思います。
彼らのスタイルに、テーマやこだわりがありましたら、教えてください。

学園ものということで、園内のいろんな施設、イベントを考えるのが楽しかったです。
特殊なクラス分けや、そのクラスによってネクタイの色が違う点も個人的にこだわりました。

苦労された点や楽しかった点はどんなところでしょうか?

上とかぶるのですが、学園にありそうでない施設やイベントを考えるのが結構難しかったです。
また、メインカプとサブカプの書き分けも、楽しいながらも手こずりました。
性格の異なる四人にそれぞれ見せ場を作るようにしたのも、
楽しいところでした。これは意識的に作ったのではなく、
私の中では各キャラが立っていたので、自然と見せ場が生まれた感じでした。

登場人物たちの関係性やそれぞれの性格など、書き進めるうちにキャラクターやプロットに変化や発見がありましたか?

デビューしたての頃はギチギチにプロットを決めるほうだったのですが、
ここ近年はキャラの基本的な性格、ストーリーのざっくりした流れを書く感じになりました。
初稿中は毎日書くようにしていて、寝る間際まで「今後の展開はどうしよう」と考えています。
書き進めていくうちに、プロットにはなかったエピソードを入れることもよくあります。

学園を舞台に展開されるオメガバースの物語と伺っております。
秀香穂里先生が、オメガバースBLを創作される際に、ここが好き!外せない!など特に意識されている設定やはありますか?

オメガバものとなると、個人的には絶対可愛いちびっ子が出てほしいです。
最初から出てくるパターンと、終盤で出てくるパターンがあって、どちらにするかは、そのときの設定によります。
イラストレーターさんの描くちびっ子が見たいというわがままもあります!

執筆中のエピソードや裏話などはございますか?

2022年は、オフィスチェアに振り回された1年でした。
3~4脚レンタルしたり買ったりして、やっと落ち着いたときにはほんとうにほっとしました。
1日の大半をデスク前で過ごすので、椅子は大事です。

癒しのアイテムや気分転換の方法、またハマっていることなどがおありですか?

原稿中はずっと映画やドラマ、実況動画を流しています。
いっときはホラー映画ばかり流していましたが、いまはニコニコ動画を毎日流しています。
「ナポリの男たち」という四人の実況グループの大ファンです。

たくさんの作品を世に送り出されている秀香穂里先生ですが、
作品を作りあげる上で大切にされていることや心がけておられることがおありでしょうか?

「読みやすさ」をまず大事にしています。
すっと物語に入れるような文章になるような……。
「お仕事もの」なら、当たり前のことなのですが、仕事に熱心に取り組む攻めくんと受けちゃんになるようにしています。
「家族もの」なら、どういう流れで攻めくんと受けちゃんが温かな家庭を築くかということについて考えます。
「ドエロもの」なら、性癖全開、勢いで書き切ります。

読者様にメッセージをお願いします。

最後までお読みくださり、ほんとうにありがとうございます!
ほっとできる本、ドキドキする本、元気が出る本が書けるようにこころがけています。
デビュー時から長いこと応援してくださっている方も
最近知ったよという方も、とても嬉しいです。
新鮮な気持ちを忘れず、次は50周年記念でお会いできれば嬉しいです!

あなたに抱かれて
オメガは花になる

秀香穂里 / illust アヒル森下

笠倉出版社/CROSS NOVELS

発売日:2022年11月10日

STORY

一年間学べば夢を叶えてくれる全寮制の人材育成校・華園学園に入学したΩの煌。
しかし学園にはあからさまなカーストが存在した。最上位の薔薇、次はマーガレット、そして最下層のかすみ草。
かすみ草になった煌はパーティーでマーガレットのβ・印南と出会う。αと同等の眉目秀麗で優秀な彼に運命の番のように惹かれる煌。
印南もまた煌を愛してくれ…。
恋に落ちた二人だったが待望のクラス替えの日、薔薇に昇格した印南を横目に煌は「ふしだらなΩ」の烙印を捺され、かすみ草の更に下、雑草に落とされてしまい──!?

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©️秀香穂里/アヒル森下/笠倉出版社

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