『社畜なもぐらは異世界で虎神さまと恋をする』発売記念 伊達きよ先生インタビュー

帯入れ込みイメージ

インタビュー

新作『社畜なもぐらは異世界で虎神さまと恋をする』は、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?

編集さんと「次は異世界転生がいいですね~」とお話ししていたところに、「一度は社畜ものが書きたい」という私の切なる願いと、その時個人的にきていたもぐらブーム、そして「せっかくならもふもふも書きたい」という強欲エッセンスが合わさって交わって生まれました。好きなものをたくさん詰め込ませていただいた作品になります。

新作のタイトルは、どのようにお決めになりましたか? また、タイトルに込めた思いがおありでしたらお聞かせください。

タイトルを決める際は毎度編集さんとタイトル決め合戦を開催させていただいているのですが、今回は編集部内+αで多数決まで取っていただいた上に決まったタイトルになります。「社畜」や「もぐら」そして「虎神さま」といった大事なワードとともに「恋」というときめきワードまで盛り込めて、個人的にはとても気に入っているタイトルです。ちなみに略称は「しゃちもぐ」です。読者の皆さまにも気に入っていただけたら嬉しいです。

創作に入られる際、タイトルとプロットは、どちらを先にお決めになりますか?

いつもプロットから決めて書き進め、終盤or書き上げた後にタイトルを決めます。しかし物語は大抵プロットどおりには進んでくれず、タイトル決めは毎回難航します。もしかしたらタイトル→プロットの方がスムーズに進むのかもしれない…とほんのり思うのですが、決められたスタイルから逸脱できない人間なので、実行できないままです。

新作『社畜なもぐらは異世界で虎神さまと恋をする』は、どんな物語でしょうか?

現代日本でエナジードリンクを相棒に社畜として頑張っていた主人公巴が、異世界で社畜として頑張っている神さまグンロンに召喚され、社畜同士シンパシーを感じながら絆を深め、畑に野菜を植えたり、もぐらになって土を耕したりしながら恋を育んでいく物語です。挿絵

主要なキャラクターの誕生秘話やキャラ設定への思い入れなどをお聞かせください。
(名前の由来なども、お聞かせいただけますと嬉しいです)

主人公の巴(受け)は、現代日本で働くサラリーマンです。嫌な上司や困った同僚のせいで毎日へろへろになりながら働いています。そして異世界の神の一人(一神)であるグンロン(攻め)もまた、数人いる神さまの中で一番忙しく働いており、神さまながらかわいそうな社畜と化しています。二人とも出会いの時点では見事な社畜なので、お互いへろへろしています。そのへろへろ感が伝わるように、と心がけて書かせていただきました。そしてまたそのへろへろ、そしてその後艶々になっていくまでの過程を挿絵で見事に表現していただいております。挿絵ご担当の蔓沢先生には感謝しかありません。是非ともお手に取っていただき、変化を楽しんでいただけたらと思います。

挿絵

メインカップルのご紹介と彼らを描く上で、大切にされたことや、こだわられたことがありますか?

上の質問でも書かせていただいたのですが、今作は社畜な二人の変化を大切に書かせていただきました。最初と最後では二人の艶々具合が全然違いますので、物語の流れとともに楽しんでいただけたら嬉しい限りです。

苦労された点や楽しかった点はどんなところでしょうか?

個人的な話で恐縮なのですが、私も深夜残業の多い会社に勤めていたことがありまして(過去の話です)、当時を思い出し、書きながら時折「うっうっ、記憶が蘇る…!」とダメージを受けておりました。
残業や業務内容、職種云々を抜きにしても、このストレス社会でお疲れの方はたくさんいらっしゃるかと思います。この物語が少しでも癒しや娯楽のひとつになれましたら幸いです。

限界社畜生活から獣人の住む異世界へ召喚され、過保護な虎神様に溺愛されるという、幸せたっぷりな物語ですが、描くに当たって苦労した点、また、ここが好き!外せない!など特に意識されていることがありますか?

今回主人公の巴はとある事情でもぐらに変身します。そのもぐらの描写についてはすごく心を込めて書かせていただきました。もぐらのちょっと長い鼻先や、ぽてっとしたお腹、そして透けて見えるピンクの肌がいかに愛らしいか、長い爪を使ってもぐもぐと土を掘る姿がどれだけたまらん気持ちにさせてくれるか……、その気持ちを上手く詰め込めていますように、と願っております。また、同じく獣人であるグンロンの尻尾や耳の描写も楽しく書かせていただきました。

挿絵

執筆中のエピソードや裏話などがありましたら、お聞かせください。

今作を執筆中に引っ越しや環境の変化などがありまして。たくさんの段ボールに囲まれ、冷たい床の上に這いつくばって(作業机梱包済み)執筆しました。段ボール側面から見つめてくる無数のパンダたちの顔をしばらく忘れられそうにありません。

癒しのアイテムや気分転換の方法、またハマっていることなどがおありですか?

最近とあるスポーツの観戦にはまっておりまして。ほとんどは中継や見逃し配信で見ることが多いのですが、今度のシーズンでは現地観戦にもたくさん行きたいなと思っています。最近の一番の気分転換です。

今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?

よくほのぼのとした話を書かせていただくことが多いので、いつか心臓がキュッとなるような切ないお話も書いてみたいな…と思っております。

読者様にメッセージをお願いします。

「社畜なもぐらは異世界で虎神さまに恋をする」は疲れた時に読んでホッとしたり、笑っていただけたらいいな、と思いながら書かせていただいた作品になります。「なんだか疲れたなぁ」と思ったそんな時に、どのページを開いても、どこから読んでも、なんとなく気が抜けたような気持ちになれる…ような作品になっていたらいいなと思っております。大きな山があったり、とんでもない事件が起きたりする物語ではないのですが、疲れた時にクスッと笑っていただけたら幸いです。
楽しんでいただけますようにと願ってやみません。どうぞよろしくお願いいたします。

挿絵

社畜なもぐらは異世界で
虎神さまと恋をする

著者:伊達きよ/イラスト:蔓沢つた子

リブレ

発売日:2025年6月19日

書影

STORY

限界社畜生活から、 幸せと溺愛がたっぷりすぎる 愛され異世界生活へ♥

「トモエは私の側にいてもらわないと、困るんだ」
社畜SEの巴は、エナドリを飲んでいる最中に、獣人の住む異世界へ飛ばされる。そこには世界の綻びを治し続けて疲れて「何か元気が出るもの」を召喚した虎神様グンロンがいた。
グンロンに獣の本性を引き出してもらったら、ちんまりしたもぐら! 
巴は土を耕すのが得意なもぐらの力で美味しい野菜を作ったり、社畜時代の経験を活かしてグンロンの仕事を手伝ったり…。
何かとくっついて撫でて欲しいなんて甘えてくるグンロンに恋してしまった巴。一方、生真面目で堅物なグンロンは巴に執着するほど、巴をなんとか元の世界に帰してやらねばと思い悩み…!?

人物紹介



特典情報

コミコミ特典

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※商品ページに記載がある特典はお付けします。

ⓒ伊達きよ・蔓沢つた子/リブレ

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