『「 俺、チート持ちじゃないんですけど!」』発売記念 久臥先生インタビュー

帯入れ込みイメージ

インタビュー

新作のタイトルは、どのようにお決めになりましたか?
また、タイトルに込めた思いがおありでしたらお聞かせください。

タイトルは読者の方が最初に目にするものなので、わかりやすいだけでなく、できるだけインパクトがあるものにしたいと考えていました。一話を書いていた時に、たまたま主人公アルヴィが放った言葉が、タイトルに使えそうだと思い採用。けっこう気に入っています。

創作に入られる際、タイトルとプロットは、どちらを先にお決めになりますか?

これはその時、その時で違います。プロットが完成したのに題名がなかなか決まらなかったものもあれば、最初から題名を決めてプロットを書きはじめることもあります。どちらかと言えば、プロットが先になることのほうが多いです。そして、題名が決まらずに苦しむというのがいつもの流れですね。本作は初期段階で題名が決まった珍しいパターンです。

『「 俺、チート持ちじゃないんですけど!」』は、どんな物語でしょうか?

能力的にとっても最弱な主人公アルヴィが、「俺、チート持ちじゃないんですけど!」と叫びながら、次々と降りかかってくる難問に挑み、様々な出会いや経験を重ね成長していく物語です。本人は平凡に生きたいのに、周りがそれを許さない。前世の知識を活かしながらの領地経営も一筋縄ではいきません。BLですが、うっかりLove部分を置き去りにしてしまいそうになるのが問題ですね(笑)

挿絵

主要なキャラクターの誕生秘話やキャラ設定への思い入れなどをお聞かせください。
(名前の由来なども、お聞かせいただけますと嬉しいです)

異世界転生モノが好きだったので、一度は書いてみたいと思って誕生したのが主人公アルヴィクトールです。思い入れはアルヴィが断トツ。自分の好みをこれでもかと注ぎ込みました。名前については、平凡な外見とのギャップがほしかったので、貴族らしい長くてカッコイイ名前を探していた時に目にとまり、これだ!と即決しました。「アルヴィ」という響きも気に入っています。

苦労された点や楽しかった点はどんなところでしょうか?

主人公アルヴィの設定はすぐに固まったのですが、相手役レオンの性格がいまいち掴みきれず苦労した覚えがあります。ここまで性格が把握できないキャラも珍しく、設定がしっかりと固定されるまでは本当に大変でした。楽しかったのは、領地経営のシーンです。なにもない貧しい村から、どうやって発展させていくのか。アルヴィと一緒になって頭を悩ませ、少しずつ開発していくところがとても楽しかったです。畑を作って、腐葉土を開発して、水路も引こう――え、古代遺跡が見つかった?一攫千金かと思いきや、初期投資や調査に数年が必要になるという。次々に降りかかる災難も、アルヴィの打たれ強い性格故か楽しんで書けたように思います。

挿絵

久臥先生の中で、執筆を重ねるうちにキャラクターやプロットに変化や発見がありましたか?

プロットについては大きな流れに変化はありませんが、小さな部分では書き換えることが多いです。予定とはまったく違った流れになってしまい、なんとかして決めていた着地点に向かう、みたいなことは多々ありました。キャラクターについては、最初はちょい役程度に考えていたのに、のちのち重要な役目を担うことになってしまったり、逆に期待したけれどそこまで活躍できなかったり、実際に書いてみると大きく変わったキャラクターは多かったように思います。

お気に入りのキャラクターや描き(動かし)やすい、または思い通りにならないなど、キャラクターで違いがありますか?

断トツで書きやすいのは主人公アルヴィです。一人称ということもありますが、三人称の部分との執筆速度がまったく違います。書きづらいのは先の質問にも書きましたが、相手役のレオンです。最近は慣れましたが、当初はキャラクターが掴めずに四苦八苦していました。アルヴィ以外では、庭師のダンが動かしやすいためついつい登場回数が増えてしまいます。

挿絵

チートなしの転生者アルヴィ(10歳)が持ち前の頭の良さと鑑定スキルを駆使し難題にたち向かう物語ですが、描くに当たって苦労した点、また、ここが好き!外せない!など特に意識されていることがありますか?

Web小説だったので、最初は二十話ほど書き上げてから投稿したのですが、その部分を何度も推敲し、しっかりと固まるまでにかなり時間がかかりました。物語の土台となる部分でもあったので、より慎重になっていた気がします。意識していることは、話が暗くならないようにすることですね。アルヴィのツッコみを意識し、どんなシリアスな場面でも思わずくすりと笑いたくなるような書き方を心掛けています。

癒しのアイテムや気分転換の方法、またハマっていることなどがおありですか?

去年の夏あたりから、緑茶にハマっています。それまではコーヒーや紅茶を飲んでいましたが、茶葉をたくさんいただく機会があり、目覚めてしまいました。執筆中も緑茶を飲んでいます。いつもはスルーしていたスーパーのお茶の棚もじっくりと見るようになりました。今は色々な種類のお茶を試し、お気に入りを探しているところです。

BLで萌えるシチュエーションやキャラクター設定を教えていただけますか?

両片想いからすれ違いになり、受けが逃走。それを追う攻め、というシチュエーションが大好きです。最低でも一年くらいは見つからないでほしい。それから攻めと同じくらい体格のいい受けも好きですね。

今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?

VRMMORPG系が気になっています。転生や召喚系ではなく、純粋にゲーム世界に入って楽しむ感じで。ログアウトして昼間は普通に学生生活を送ります。ただ、ストーリーだけでなくゲームの設定を作り込む必要があるため、書いてみたいなーというところでストップしています。VRMMORPG系の小説は多々あるので、いかに個性を出していくかが重要ですね。本作の完結後、時間があればチャレンジしてみたいです。

読者様にメッセージをお願いします。

本作は笑いあり、涙あり、地獄(!?)ありの内容となっております。少しでも楽しんでいただければ幸いです。そして、様々な出会いと別れを経験した主人公アルヴィが今後、どう成長していくのか、ぜひ見守ってください。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

「 俺、チート持ちじゃないんですけど!」

原作:久臥/イラスト:八美☆わん

リブレ

発売日:2025年3月19日

書影

STORY

男爵家の次男に転生したアルヴィは、ひょんなことから領地経営をすることに。

痩せた土地を土魔法でモコモコ耕したり、野菜を作ったり、なぜか古代遺跡まで発見したり、情報収集のために魔導具で大人の姿に変身したり…など大忙しの日々!
そんな中、訪れた街で燃えるような赤髪をもつ冒険者・レオンと出会う。
超美形で激つよなレオンの正体は、現国王の末弟だった!
レオンは出会ったばかりのアルヴィを「俺の運命」と溺愛してきて…!?
転生したのにチートとは無縁、能力よわよわアルヴィの愛され異世界奮闘記!

人物紹介



特典情報

コミコミ特典

久臥先生SSペーパー

商品ページはこちら

※特典はなくなり次第終了となります。
※商品ページに記載がある特典はお付けします。

ⓒ久臥・八美☆わん/リブレ

TOP