STORY
第24回角川ルビー小説大賞 読者賞受賞作家のデビュー作!
黄金の髪と瞳をもつ美しい青年のハシュナは、異国の血を引くその見た目から閉鎖的なナジュム国で迫害されて生きてきた。
その過酷な環境は彼を嘘の道に誘い、ハシュナに建国神の伴侶・ツェツェグの生まれ変わりを騙らせる。
そうして王子であるテムジンの婚約者として王宮に召し上げられ星詠みとして国を支えてきたハシュナだったが、結婚目前に自らがついてきた嘘をテムジンに告白したところ、偽物と拒絶され追い出されてしまう。 己の罪を悔いて海に身を投げたハシュナは大海賊のガルディに命を助けられ、彼との旅路のなかで自分の人生に付き纏う孤独と罪悪感と向き合う強さを手に入れていく。
やがてハシュナとガルディは運命に導かれるように強烈に惹かれあっていくが――ガルディも、その身に大きな秘密を抱えていた。