STORY
狼と白鹿シリーズ累計40万部突破
シリーズ最新作!年の差×民族BL
この「好き」は錯覚なんかじゃない
王族のサヤは年の離れた美しい白鹿のユルールを想い、番候補を決められずにいた。
勇気をだし、ついに彼へ気持ちを伝えるが…?
新刊『白鹿は愛を謳う』は、どんな物語でしょうか?
シリーズ前作の「狼の花嫁」で番となったゼスとルーイの息子・サヤと、 ゼスとルーイとも親交が深い白鹿のユルール、ふたりの物語です。
ルーイに容姿が似ているサヤが、 かつてルーイのことが好きだったユルールに恋をするお話です。
年が親子ほど離れているふたりなので、 考え方や意見の違いで衝突することもありますが…
家族のようなふたりが次第に恋人へと変わっていく過程を描いています。
『白鹿は愛を謳う』は、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?
前作を執筆中からユルールの話を描きたいとずっと考えていました。
主人公のサヤは母親であるルーイ(前作「狼の花嫁」の主人公)と外見が似ているという設定です。
サヤは小さい頃は母親にそっくりだった容姿が成長するごとに変化していくのを怖がっています。
そんな子がかつて自分の母親のことが好きだったユルールに恋をするお話が描きたいなと思って生まれたのがこのお話です。
創作に入られる際、タイトルとプロットは、どちらを先にお決めになりますか?
先にプロット(ストーリー)から考え始めます。
そのストーリの中でのキーワードなどをタイトルに入れ込むことが多いです。
今作のタイトルは、どのようにお決めになりましたか?
また、タイトルに込めた思いがおありでしたらお聞かせください。
今回の作品を作る中で、ユルールからサヤへの気持ちが先に決まっていました。
なので主導権を握るユルールを表す「白鹿」と「愛」をタイトルに使いたいなと思い、 当時の担当さんと相談して決めました。
メインキャラクターは、どんな二人(攻めと受け)ですか?
サヤはユルールのことになると少し臆病な一面もありますが、 芯がしっかりしているので、大事な場面では持ち前の行動力を発揮してくれました。
年上のユルールは、普段は大人らしい落ち着きがあり聡明なキャラですが、 実は大切なものを失う恐怖はサヤよりも強くあると思います。
平凡な見た目のサヤとは対称的に、ユルールは作中にもあるように 美人で聡明な設定なので、ビジュアルの違いも意識して描きました!
対称的なふたりの掛け合いを楽しんでいただけたら嬉しいです。
主要なキャラクターの誕生秘話やキャラ設定への 思い入れなどをお聞かせください。
(名前の由来なども、お聞かせいただけますと嬉しいです)
サヤはルーイに似ているという設定ですが、半分はゼスの血が流れているので 一応ルーイよりかは地味な顔ではないという設定があります。
ただサヤの双子の弟妹がゼスに似ていて顔面が強いので2人と並ぶと「地味でパッとしない顔」だと周囲から言われます。
ゼスもユルールもルーイのことが好きなので、ルーイに似たサヤのことは溺愛しています。(本人に伝わっているかはさておき)
もちろん自分に似た双子のことも愛していますが「もう少しルーイに似ててもよかった」とゼスは思っています。
本編では一瞬しか出ていない末っ子は思春期でゼスとは冷戦状態という設定です。
メインカップルのご紹介と彼らを描く上で、 大切にされたことや、こだわられたことがありますか?
受けのサヤはユルールが自分に優しいのは好きだった人に似ているからなのか…と悩みつつも何とか自分に振り向いてもらおうともがいているキャラクターです。
一方攻めのユルールはサヤのことが大切だからこそ、自分じゃない他の人と番になる方がサヤは幸せになれると考えています。
好きだからこそ一番傍にいたいサヤと、好きだからこそ自分じゃない誰かと番になってほしいユルール。
相手のことが好きだからこそ意見が合わない2人を描くように心がけました。
今作の読みどころやお好きなシーンを教えてください。
「番になれなくても傍にいたい」とサヤがいうシーンが好きです。
たとえ辛い結果になっても、会えなくなるよりかはマシだ。
というサヤのユルールに対する覚悟が表れている場面です。
実は年上のユルールより年下のサヤのほうが覚悟が決まっていたのが分かるシーンです。
ユルールは年齢を重ねて大人になるほど慎重になって尻込みしてしまい、若いサヤのように大胆な行動がとれなくなってしまっているので、 サヤにはそういうユルールを引っ張っていってほしいですね。
お気に入りのキャラクターや描き(動かし)やすい、 または思い通りにならないなど、キャラクターで違いがありますか?
サヤの双子の弟妹はとても動かしやすかったのでお気に入りのキャラクターです。
大好きな兄が悲しんでいるのを見たくないから何とか力になりたいと動いてくれるので描いていてとても楽しかったです。
それとは反対にユルールはサヤよりかなり年上で、大人として自分の本音を喋ってはくれないので 作中でもなかなか動いてくれずに大変でした。
10周年を迎えられたということで、この10年の中での一番の思い出等あればお聞かせください!
「一番の思い出」とは少し違いますが…
デビューしてから10年ずっと〆切を守れない作家だったので担当さんには本当に感謝しています。
こんなに〆切を守れない作家にもかかわらず見捨てずにいてくれたことに感謝しています。
癒しのアイテムや気分転換の方法、またハマっていることなどがおありですか?
最近は陶芸にハマっています。
あと普段引き篭もって仕事をしていてあまりに運動をしないので、ヨガ教室に誘われて通いはじめました。
ただそのヨガ教室が結構スパルタでガチ目の教室なので毎回筋肉痛になります。
初心者なのでもうちょっと優しくしてほしいなと思いながら毎週先生に絞られています。
BLで萌えるシチュエーションやお好きなキャラクター設定をお聞かせください。
美形×平凡が大好きなのでそれ前提で攻めから好かれていないと思っている受けが好きです。
もしくはその逆で攻めのことを苦手だと思っている受けと、そんな受けに執着しまくるヤンデレ攻めが好きです。
最近はツンデレ・クーデレ攻めや受けに冷たい(ように見える)攻めなんかに萌えます。
作品を書かれる上で大切にされていることや心がけておられること、 意識しておられることはありますか?
読者の方に応援してもらえるような主人公を描くことを心がけています。
受け身でうじうじしていて自分からは何も行動しないような待っているだけのキャラではなく、力や才能や特別なところは何もなくても自分の今できる精一杯のことをして何とか前に進もうとするキャラクターを描きたいといつも思っています。
これはデビューしてすぐのころに前の担当さんに言われたことで、受けの行動を決める時の指針にしています。
今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?
死に戻りBLとか描いてみたいですね。
攻めに嫌われて死んだはずなのに、何故か死に戻って人生をやり直したら攻めにめちゃくちゃ執着される受けとか描きたいです。
読者様にメッセージをお願いします。
狼と白鹿シリーズをずっと応援してくださっている方も、初めてこのシリーズの漫画を読む方にも楽しんでいただけると嬉しいです!
白鹿は愛を謳う
フロンティアワークス/ダリアコミックス
発売日:2024年03月22日