『はじめて、はじめました。』発売記念 暮田マキネ先生特設ページ

帯入れ込みイメージ

インタビュー

ペンネームに由来がありましたら、教えてください。

好きなものを入れてペンネームを作る方が周囲に多かったので私も「好きなものか…」と考えたら珈琲しか浮かばず、クレマ(泡)+マキネッタ(エスプレッソマシーン)から名付けました。
この名前ともだいぶ長い付き合いになりましたが、まだ珈琲が好きなので良かったです。

新作『はじめて、はじめました。』は、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?

元々は、ある俳優さんの家庭事情をインタビュー記事で拝見したのがきっかけです。
そこから色々思いをはせて「大兄弟の愛され長男」を主役にしよう、路線は過去何度も挫折しているラブコメに今度こそ挑戦だ、とか息巻いて始めたのですが…結果は単行本でご確認下さい(笑)
大兄弟ものには昔から憧れがあって一度は描きたいと思っていたのですが、今の時代に私が描くとこうなるんだなあと、妙な感慨深さがありました。

新作『はじめて、はじめました。』は、どんな物語でしょうか?

隠れテーマというほど大層なものではないのですが…個人的には「シンデレラのその後」というつもりで描き始めました。
また、鴇の人物像に深くかかわる"ヤングケアラー"という境遇に関しての私なりの見解というか、思うところを折り込んだりもしています。
が、そういうのは一旦薄い布で覆って傍に置きながら、27歳と19歳の初々しい恋を楽しんで頂きたいなと、私自身も二人を幸せにしたくて、微笑ましく見守る気持ちで描いたお話なので、そういう感じを特に共有できたら嬉しいです。

各キャラクターの個性も読みどころの一つだと思います。
彼らのスタイルに、テーマやこだわりがありましたら、教えてください。

鴇…人間は丸いものに癒されるようにできてるんですって。
だから鴇は、成人男子だけど、丸みを意識しながらデザインしました。
素朴・控えめ・清楚がテーマ。鴇は常に家族ファーストで生きてきたので自分自身にあまり興味がないタイプですが、家族に恥ずかしい思いをさせないために最低限の身だしなみを心がけるんだろうと思います。
本編での鴇の服はほぼ、おうちに余裕ができてから次男と三男が買い与えたもの、という想定です。

尭良…腐っても若手イケメン枠、だけどオンオフでオーラの切り替え激しそうだし今は絶賛くすぶってるし、ということでそこそこのブランド品だけど汎用的というファッションを心がけました。
顔が濃いからシンプルな方がいいだろうなというのもある。
髪型は直前までストレートのマッシュ寄りだったのですが、過去作のキャラとちょっと似てるなと思って土壇場で無造作パーマにしました。
下まつげは、私の技術不足もあって過去つけるキャラつけるキャラあんまり評判良くなかったのでちょっと賭けだったんですけど、尭良のは割と受け入れてもらえたようで良かったです。

私は絵柄のわりに手が遅いので、あまり凝った服を着させたくないんですけど(笑)
最低限、キャラクター設定にふさわしいスタイルはさせねばならんと思っていますとかあえて言うほどのことでもないのですが、キャラクターのビジュアルも世界観を構築する重要なファクターだから、大事にしないとなと思っています。

先生の中で、連載当初と回を重ねるうちにキャラクターやプロットに変化や発見がありましたか?

いつものことと言えばいつものことですが…今回は特に描く前と後とでプロットが変わったように思います。
初期プロットの尭良はなんか説教くさくて「お前…鴇ちゃんこんな見た目だけど年齢も人生経験もそれなりなんだからね…!」ってイライラしたりして(笑)
結果、ただ鴇に翻弄され続ける可愛い年下攻めになってしまいましたけど、すれてるようで大事なことは間違えない感じ、いいなと思います。
鴇はほとんど変わってないと思うんですけど、最初の頃担当さんにあざといあざとい言われまくったので(笑)言動にはすごく気を遣いました。
ちなみに私をよく知る皆さんにはバレバレだと思いますが、鴇、めっちゃ性癖です。楽しかった。

お気に入りのキャラクターや描き(動かし)やすい、または思い通りにならないなど、キャラクターで違いがありますか?

お気に入りは鴇ですが、一番動かしにくかったのも鴇だったように思います。一つ前の回答とちょっと矛盾するかもですが、鴇って案外何考えてるかわからないキャラじゃないですか?意図してそういう演出をしてるわけなんですが、鴇の心の内を徐々に暴いていくのが難しくて、めちゃくちゃ悩みました。その点だけでいうなら尭良は、少なくとも鴇に関わる部分だけはブレがないし目的も明確だしで、あまり苦労しなかったですね(笑)

27歳の高校生が主人公、相手役は芸能人というお話ですが、今作のキャラクター設定でここが好き!ココは外せない!など特に意識されていることがありますか?

鴇(27歳の高校生)が愛され童顔であること!というと私の魂の叫びすぎますが、とにかく鴇の人柄が大事だなと思って大切にこねくり回しました。
あとお相手の尭良がイケメンヤリチン顔のわりに純情っていうのは大好きな要素なので描写するのが楽しかったです。

執筆中のエピソードや裏話などがありましたら、お聞かせください。

主人公達が通信制高校生なので、実際に入学してみてもいいかもなと思って資料を取り寄せたところ、入学案内のお電話が来まして。
せっかくだし色々聞いてみたんですけど、私の年齢でも鴇の年齢でも、今回の漫画のような通学を頻繁にするコースを選択するのは勧められない…と言われてしまいました(笑)
2話で鴇が同級生女子におっさんが通学してんなよとかディスられてるのは、この時のヒアリングの賜物ですね。
転んでもただでは起きたくないが大抵はただ起きしてしまうタイプです。
なお、高校卒業者はそもそも通信制高校に入学できないとのことで、入学は諦めました。

作品を書かれる上で大切にされていることや心がけておられること、意識しておられることはありますか?

色々あるのですが…一番意識しているのは「人物設定に矛盾しない描き方をする」ということでしょうか。
キャラクター一人一人には歴史があって、思想や感情はそこから生まれる。言動はその発露であるべき、と思うんですよね。
現実の人間には矛盾が多いんだけど、創作世界の人間の(説明のない)矛盾は読み手にとってストレスだと思うのと、単に私がそういうキャラメイクが好きだというのもあります。
創作で一番楽しい部位かもしれない。
その分自己満足と紙一重だなとも思うので、気を付けないとなと思います。

今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?

死に戻り系作品にはまっているので描いてみたいなと思いながらも結局読む方が楽しいんじゃないかなという結論に落ち着きます。

読者様にメッセージをお願いします。

個人的にド性癖な年上童顔地味受け(しかも長男)とそれにメロメロになる余裕ありそうでなさそうな年下攻めを描けて楽しかったです。
テーマがテーマだけにピュアすぎて物足りないかな…という心配もあるのですが、お口に合いましたら嬉しいです。
お気に召しましたらぜひお友達にも勧めて下さい。
合わなかったら…そっと胸にしまってください。

はじめて、
はじめました。

著:暮田マキネ

海王社/GUSH COMICS

発売日:2023年08月08日

STORY

27歳高校生、うまれてはじめての恋と青春。

「…やだな。…そんな可愛いの、
 俺以外の誰にも見せないでほしい」

父を亡くし、5人兄弟の長男として働いてきた鴇は、母の再婚を機に「自分の人生を幸せに生きてほしい」という家族の願いに応えるため、27歳で通信制高校に入学した。
そこで出会ったのは、弟の友人で元子役の俳優・尭良。
スキンシップが多くて世話焼きな尭良と「お兄ちゃん」でなくていい時間を過ごすうちに、鴇には友達以上の感情が芽生え始めて……。

「初めての恋」と「幸せ探し」を抱えた通信制高校生たちの暖かく心に染みわたるセンチメンタルラブストーリー。

出版社様コメント

BL界きってのストーリーテラー、暮田マキネ先生の最新作は、27歳で高校に通うことになった鴇と、元子役俳優として今は燻っている19歳の尭良という年の差同級生たちの「はじめて」が詰まった初恋物語です!
童顔で人当たりの良い鴇は、一見すると尭良と同年代に見えるものの、心の中は大人で複雑。
そんなところごと愛しさを感じながら距離を近づけていく尭良との、もどかしさに身悶えしつつも目が離せない恋の進展が見どころです!
コミコミスタジオ様限定有償特典は本編では描かれなかった二人の姿が見られる必見小冊子です。
是非あわせて御覧ください!

お試し読み一部公開!

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©️MAKINE KURETA/KAIOHSHA

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