最終巻となりました『べな④』ですが、すべてのキャラクターをハッピーエンドに連れていけたのではと思っています。 ４巻までに恋が叶ったキャラもそうでないキャラもたくさん描かせていただきました。 物語が終わった後も全員が幸せな結末と共に江戸で生きたんだ、と思えるような１冊になっています。 『べな』とは色を変えまして、『ノっぴきならぬ』は色男×色男がテーマになっています。 主人公の横にいる大人なキャラ同士のようなカップリングを描きたくて生まれた作品です。 ツボにはまる読者様がいらっしゃることを願います…！

【べな④】
「小鬼のべな（攻）×薄幸青年の壱（受）」からはじまった『べな』ですが、 ４巻に至って「頼りがいのある人外攻め×姉さん女房受け」に成長しました。 特に壱はべなにわがままを言ってみたり、甘えてみたり…１巻の幸薄感はどこへやらです。 カップルとしても成長した二人を見てもらいたいです！

【ノっぴきならぬ①】
「ある時期に名も知らないまま身体を重ねていた男に猛烈片想いをしてしまった伊達男攻め・寅次」と 「遊びだと思っていた男と別れた後に恋に気づいてしまった若旦那様受け・八重辰」の 両片想いカップルです。 大人の拗れた両片想いが描けて大満足です！

【べな④】
１巻からずっと「鬼であるべなが壱と共に生きていくには」をテーマに二人を描いてきました。 悩み抜いてきたべなと、向き合い続けてきた壱の答えを４巻では描くことができたと思っています。 二人ともおっきな口を開けて笑えるようになったので、その変化も見ていただけると嬉しいです！

【ノっぴきならぬ①】
大人の両片思いが二人のイメージになっているのですが、なにせ「大人」で時代が「江戸」ですので、 現実的な問題がたくさん湧いてきます。 相手を慮りながら、相手の大切なものも守る…且つ結ばれる二人を描くのはすごく大変でした…。 その分ほろ苦い大人の両片想いが描けたのではと思います。

【べな④】
３巻からの当て馬・朝太郎はとても描きやすかったです！ 頑張ってる姿も情けない姿も両方 思いっきり描かせてもらえるキャラは、描く側としてはありがたいです。

【ノっぴきならぬ①】
毎回描いてて楽しかったのは八重辰の娘・お天です。 描きやすくもあり、難しくもあるキャラでした…。 やんちゃで大人に生意気な子供を描くのが大好きなので基本好きに描かせてもらいましたが、 メインカップルの命運を左右するキャラなので、感情を出すシーンでは重たすぎないよう描写に気をつけていました。

【べな④】
個人的に朝太郎が改めてべなと壱の友達になるシーンが好きです！ 朝太郎は３巻からの当て馬として登場しましたが、べなと壱にとって初めての「鬼の秘密を共有する 同年代の友人」になってくれました。 朝太郎が２人だけの世界を広げてくれる、そんなワンシーンだと思っています。

【ノっぴきならぬ①】
第一話で二人が店の中を追いかけっこするシーンは描いていて楽しかったです！ 片想いの相手と７年ぶりの再会に動揺して、大の大人がめちゃくちゃ走る。 感情のまま動いたのはこのシーンだけで、このシーン以後は二人とも頭でっかちで恋愛していくので好きなシーンの一つです。

『べな』の連載が始まった当初は、少年漫画を描くようなつもりでストーリーを作っていたので、メインカップルの二人は それぞれ恋愛以外の課題を持もたせていました。 「貴方と生きていく為に自分と戦うから、その手を放さないで」みたいな…二人で駆け抜けるようなイメージで描いてきました。 一方『ノっぴきならぬ』はガッツリ恋愛がメインのストーリーなので、男性の色っぽい仕草や、攻めと受けそれぞれが相手の好きな部分を読者にも感じてもらえるように描きました。 べなと壱に比べて激情を相手にぶつけることはなく、相手の隠してしまった心の奥底を優しく触れることで恋が進んでくカップルです。

時々お香を焚いています！白檀が大好きです！お寺の香りを思い出します。

第一話にて、見世物小屋を逃げ出す際のべなの大立ち回りがお気に入りです。 少年漫画風を一番強く目指していた頃に描いていたシーンで、描いてる途中楽しくて仕方なかったんです。 原点回帰であの大暴れをいつかどこかでもう一度…と思っていたのに、結局うまく差し入れられませんでした泣

アンソロジーにて一度描かせていただいた獣人×人のオメガバースを、どこかで描かせていただけたら すごく嬉しいです！ 多分人外と人がいろんな障害乗り越えて恋愛する様を描くのが好きなんだと思います。

ここまで『べな』を読んで下さった読者の皆様、５年間本当にありがとうございました…！ 皆さまのおかげで４巻まで描かせていただき、描きたいもの全部描き切れたと思います。 描き下ろしでは全てのカップルのその後を描きました。最後までべな達をよろしくお願いいたします＾＾ 『ノっぴきならぬ』では、『べな』とはまた違ったタッチの江戸ＢＬを描いてみました。 引き続き江戸ＢＬを楽しんでもらえると嬉しいです！