『替え玉見合いをしたら最推しの英雄騎士様と結婚しました』発売記念 水川 綺夜子先生特設ページ

帯入れ込みイメージ

インタビュー

新作『替え玉見合いをしたら最推しの英雄騎士様と結婚しました』は、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?

「推し」とファンの交流や、「推し」とファンが直接的な関係がなくても支え合っている構図がとても好きで、最初は現代設定で編集の方に相談しました。
それをファンタジー設定に、とご提案を受けて今作の形になりました。

新作『替え玉見合いをしたら最推しの英雄騎士様と結婚しました』は、どんな物語でしょうか?

主人公の青年が、親友の女性の替え玉として女装してお見合いに行きます。意に沿わない縁談に嘆く彼女のためにお見合いをぶっ壊しに行くのですが、まさかのお相手は大好きで最推しの「騎士様」。しかも、嫌われようとした行動が全て裏目に出て求婚されてしまう。青年は、じつは男であることや、他にもいくつかの秘密を抱えたまま「推し」と交流することになり、次第に「推し」の過去も知ることとなり・・・というコメディ混じりの恋愛ものです。

今作の読みどころやお好きなシーンのご紹介をお願いします。

親友の縁談を台無しにするために推しに嫌われなきゃ、と奮闘する主人公の行動がいいように勘違いされるところで笑ってくださったら幸いです。また、要所要所で主人公を救う攻めのシーンは格好良くできたと思うので、楽しんでいただけたらうれしいです。

主要なキャラクターの誕生秘話やキャラ設定への思い入れなどをお聞かせください。 名前の由来なども、お聞かせいただけますと嬉しいです。

名前の由来ですが、主人公のオズは、童話からお借りしました。攻めのフィリックスは、友人の「推し」のお名前がとても格好良かったのでお借りしました。

メインカップルのご紹介と彼らを書く上で、大切にされたことや、こだわられたことがありますか?

主人公で受けのオズは、10代後半の青年で魔法使いです。舞台となる国では魔法使いや人外の存在が忌避されており、ときに正体を隠して暮らしていますが、明るく元気なキャラクターで友人にも恵まれています。オタク気質で、戦争の英雄と賞賛される「救国の騎士様=フィリックス」を全力で推すのが生き甲斐です。そんな彼は「最強」と謳われた魔法使いですが、数年前にある人に力の全てを託しており・・・。次に、攻めのフィリックスです。20代の若い騎士で、戦時中は騎士団長を務めた実力者です。国中の人々から国を救った剣聖、英雄などと称賛され、崇められ、ときに熱狂的なファンが姿絵やほぼフィクションの伝記を書いて売っているほどです。そんな彼は、実はある事情で生家では疎まれており、さらに魔法にかかったような不思議な力も持っていて・・・。といった二人です。書く上で大切にしたことは二人の気持ちの変化の描写を丁寧に行うことです。初めは無愛想に見えるフィリックスと一生懸命だけど空回りするオズの関係性の変化や、笑えるシーン、すれ違いや、彼らの過去の因縁に迫る展開など、さまざまな要素を入れつつも、気持ちの変化が伝わりやすいように留意しました。

メインキャラクターは、どんな二人(攻めと受け)ですか? 

最初は推しフィリックスファンオズという関係です。次第にフィリックスがオズを大好きになっていくのですが、慎ましやかなファンのオズはしばらく「推しに好かれている」という現状を受け止めきれず頭を抱えます。フィリックスはファン心理を100%理解することはできないため、オズの言動に戸惑ったりオズが夢中になっている自分自身の絵に嫉妬したりするシーンもあります。

各キャラクターの個性も読みどころの一つだと思います。
彼らのスタイルに、テーマやこだわりがありましたら、教えてください。

オズはとにかく可愛らしく、そして貧乏暮らしなのでシンプルな服装にしました。魔法使いなのでわかりやすいアイコンとしてローブを着せています。違和感なく女装させるため、小作りな感じにしています。また、彼はいわゆるオタクなので、自分のファッションよりも推しのグッズにお金を使いたいだろうなと考えてデザインしました。フィリックスのテーマは美貌です。冷たく優雅な面差しに銀の長髪といった容貌で、とにかく美しく、指のさき、視線、まつ毛まで綺麗な描写を心がけました。麗しい見た目の人がズボラな一面を持っていたり、武闘派だったりというギャップを出したかったです。

苦労された点や楽しかった点はどんなところでしょうか?

苦労した点は、ファンタジー世界の設定を違和感なく出し切ることです。毎度のことですが説明が長くなりがちなので気をつけようと思いました。楽しかった点は、フィリックスが剣を抜くシーンをできる限り格好良く書けたことと、オズが魔法を使うシーンをたくさん書けた点です。特に冒頭と最後は美しく描写できたのではと思います。

お気に入りのキャラクターや書き(動かし)やすい、または思い通りにならないなど、キャラクターで違いがありますか?

みなさんお気に入りなのですが、書きやすかったのはオズと親友のドロシーでした。私がオタクなので、推しを全力で推しているシーンは書いていて楽しかったです。よくわからないのはフィリックスでした。彼は厭世的な面があるので、意思を探ることが大変でした。

執筆中のエピソードや裏話などがありましたら、お聞かせください。

私の悪癖なのですが、初稿がかなり説明的になってしまい、エピソードの積み重ねで展開を作るのが本当に苦手だなと痛感し、第二稿執筆中はひたすらに反省していました(笑)。ファンタジー世界は設定が多くなりがちなので物語に盛り込むのが大変ですね。とはいえ気持ちが暗くなることは全くなく、今回も楽しく書かせていただきました。編集の方には感謝しかありません。

癒しのアイテムや気分転換の方法、またハマっていることなどがおありですか?

お茶やコーヒーを淹れたり、花を飾ると気分転換になります。可愛い花瓶をたくさん集めているので、お花は週2くらいで買い足しています。最近ハマっていることはクロスバイクとバレーボール観戦です。国際大会を現地観戦できた夜は忘れ難いです。

最近読まれた小説・コミック・映画などでおすすめの作品はありますか?

08年公開の映画「セックス・アンド・ザ・シティ」が最高でした。ドラマの続編です。名作なので観たことがある人が多いとは思いますが、アラフィフになった彼女たちの生き様が潔く、本当に元気が出るし爆笑もできます。あんな大人になりたいものですし、女友達とあのようなガチンコの関係性を築きたいものです。影響されて、秋にはNYを旅行することに決めました。

BLで萌えるシチュエーションやキャラクター設定を教えていただけますか?

例えば身分差など、決定的な違いがある二人が相互理解に歩み寄るシチュエーションが大好きです。あとはDomSubユニバースが大好きです。いつか書きたいと心から願います。

作品を書かれる上で大切にされていることや心がけておられること、意識しておられることはありますか?

書店に行き、どのような作品が多いのか、読者の方が何に興味を持っているのか考えています。また、なるべく絵が浮かぶような情景描写ができるようになりたいと思って意識して書いています。まだまだですが・・・。

今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?

DomSubユニバースが書きたいです。SM的な設定だと、痛そう怖そうというイメージがあるかもしれませんが、それだけではないさまざまな描き方があるのが魅力だと思っています。

読者様にメッセージをお願いします。

長々とお読みいただきありがとうございました。前作をお読みいただいた方も、初めましての方も、拙作で少しでも明るい気持ちになっていただけたらとても嬉しいです。

替え玉見合いをしたら
最推しの英雄騎士様と
結婚しました

著:水川 綺夜子
Ill:森原 八鹿

KADOKAWA(角川書店)/ルビー文庫

発売日:2023年08月01日

STORY

最推しの英雄騎士
×
女装して替え玉見合いに臨む魔法使い

親友の令嬢・ドロシーのために、魔法使いのオズは替え玉としてお見合いをすることに。
しかし、お見合い相手はオズの最推しの騎士・フィリックスであった。
お見合いをぶち壊すはずが、推しを前にしたオズはフィリックスを褒め称え、うっかり成功させてしまう。
とんとん拍子で同居生活がスタートするが、令嬢本人でないことはもちろん、男だとバレたら一巻の終わりだ。
だが敵の死すら悼むフィリックスにオズは惹かれてしまい、彼を欺き続けることに苦しむようになる。
さらに女王の崩御の報せがはいり、オズたちは城に招かれ…?

出版社様コメント

親友のために、お見合いをぶち壊すはずが、相手がまさかの最推しで、甘く迫られてしまい…!?
「運命と偽りの花嫁」で注目を集める水川綺夜子先生の新作は、戦争の英雄とのラブコメディ。
さらに出生の秘密や互いの隠された過去を巡る謎もあり、読み応えのある一冊です!

お試し読み一部公開!

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©️Kiyoko Mizukawa, Youka Morihara 2023

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