『花嫁に捧ぐ愛と名誉 砂楼の花嫁5』発売記念 遠野春日先生インタビュー&お試し読みページ

帯入れ込みイメージ

インタビュー

新作『花嫁に捧ぐ愛と名誉 砂楼の花嫁5』は、どんな物語でしょうか?
シリーズ続編でしたら、その辺りもチラリとご紹介お願いします!

2008年から15年かけて書き続けてきた「砂楼の花嫁」シリーズ完結編になります。
近衛士官として砂漠の王国を訪れた両性具有の主人公・秋成が、双子の王子の片割れと結婚して妃殿下となり、様々な苦難や事件に立ち向かいつつ、夫をはじめ周囲の人々から愛と信頼を得ていく物語なのですが、最終巻ではついに反逆者扱いされていた祖国に堂々の凱旋を果たすことになります。
双子の王子、イズディハールとハミードとの関係性も5巻にわたってメインテーマにしてきたところで、今回彼らなりの答えを導き出します。
この物語は、秋成と双子の王子三人の物語だったのだなとあらためて思いました。
彼らの選択をぜひ見届けてください。

『砂楼の花嫁』シリーズは、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?

最初に考えていたのは、もっとエロティックでゴージャスかつキャッチーな、設定盛るだけ盛ってみようにチャレンジするようなお話でした。
当時BLで流行っていた、花嫁ものやアラブのセレブに見染められる設定に加え、美貌の軍人、凛々しい双子の王子、と欲張った上、両性具有というカテゴリー的許容範囲すれすれの要素も入れた話を書いてみようと思い、プロットを通しました。
もともとは、テロを起こした張本人だと誤解され、囚われた主人公が、愛国心の強い双子の王子に陵辱を受けるうちに、お互い情が増していって最後は片方と結ばれるというような筋書きだったのですが、メインのほうのイズディハールが本当に紳士で、まったく強引ではなくて、プロット通りに話が進まず、気づけば今のような関係性の物語になっていました。

新作のタイトルは、どのようにお決めになりましたか?
また、タイトルに込めた思いがおありでしたらお聞かせください。

シリーズものなので、「花嫁」のワードは絶対入れると決めていて、あとは今回のメインテーマである「名誉」を取り戻すというところから、このタイトルになりました。
「捧ぐ」と「愛」で華やかさが出せていたらいいなと思います。

主要なキャラクターの誕生秘話やキャラ設定への 思い入れなどをお聞かせください。
(名前の由来なども、お聞かせいただけますと嬉しいです)

不幸の陰を持つ孤独な美貌の軍人、しかも誰にも言えない秘密を抱えている主人公という設定を一度やってみたくて、秋成が生まれました。
名前は漢字から受ける印象の爽やかさと美しさを意識して決めました。
ローウェルという家名も響きが好きで気に入っています。
双子の王子は、当時知り合いに長身端整な男の子がいて、その子が一卵性双生児の片割れだと知り、このかっこいい子がもう一人いるわけ?! と驚いて、ぜひ小説に取り入れさせてもらおうと決め、二人が生まれました。
こちらは、名前はアラブの方の名前一覧みたいなものから、単語の意味と、発声したときの印象でそれぞれ選びました。

新作の読みどころやお好きなシーンを教えてください。

シリーズ完結編となりますので、可能な限りの伏線回収をしています。
正直、自分としては単なる設定のつもりで回収する気のなかった事柄が、思いがけず重要なテーマの一つになっていて、最後に無事収まるところに収められたのが我ながら感慨深いです。
双子の設定も、秋成の設定も、この物語に必要な要素だったんだなと思いましたし、読者様にもそう感じていただける物語になっていたら嬉しいです。
好きなシーンはいろいろありますが、やっぱり、最後に四人でいるお茶会の場面が一番かな。
ぜひ、お確かめください!

お気に入りのキャラクターや描き(動かし)やすい、
または思い通りにならないなど、キャラクターで違いがありますか?

主人公たち以外ですと、ドハ少尉が気に入っています。めちゃくちゃ書きやすいです。
あまり書く機会がないですが彼の設定もちゃんとありました。
このシリーズに関しては、動かしづらいキャラクターはいなかったと思います。

気分転換やリフレッシュの方法、癒しのアイテムなど、教えてください。

寝ることと、お風呂に入ることが気分転換にはもってこいです。
一番の癒しは同居猫さんをむぎゅっと抱きしめることですね。

癒しのアイテムや気分転換の方法、またハマっていることなどがおありですか?

コーヒー、紅茶が好きでよく飲みます。
最近たまに、とあるコーヒーショップで100gずつ豆を買っています。
その場で焙煎してくれて、15分くらい待つのですが、その間にコーヒー一杯サービスしてくださるんです。
ゆっくり丁寧な暮らしをすることに、ハマるというか憧れています。

BLで萌えるシチュエーションやお好きなキャラクター設定をお聞かせください。

ほっそりとした美しい人と、長身端麗な頼りがいのある人という組み合わせが昔からツボです。
精神的に対等な関係性がいい。
今は現実社会で地に足を着けて暮らしている人たちの話というのはあまり見かけなくなりましたが、私はそういう中で生きて、生活している話のほうが好きです。

作品を書かれる上で大切にされていることや心がけておられること、 意識しておられることはありますか?

映像が浮かぶような作品を書きたいなと思って、いつもそこを意識して書いています。
自分自身、書くときは映像が頭に浮かばないと筆が進まないので、日頃からいろいろなものに触れる機会を持つようにしています。

今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?

少し前から温めているメタバースものを完成させたいなと思っています。

読者様にメッセージをお願いします。

ここまでお読みくださいまして、ありがとうございます。
「砂楼の花嫁」シリーズついに完結いたしました。
15年間ずっと見守り続けてくださった読者さまにも、最近知ったという読者様にもお楽しみいただける作品になっていれば幸いです。ぜひ感想等お聞かせくださいませ。
また次の作品でお目にかかれますと嬉しいです。
本当に、ありがとうございました!

花嫁に捧ぐ愛と名誉砂楼の花嫁5

著:遠野春日
イラスト:円陣闇丸

徳間書店/キャラ文庫

発売日:2023年10月27日

書影

STORY

国を追われた元軍人から砂漠の王妃へ、
永遠の愛を誓った伴侶と、祖国に凱旋する――

反逆者として国外追放されて2年──
砂漠の国でイズディハールの伴侶となった秋成。
いつか汚名を雪ぎ祖父母に己の身体の秘密を打ち明けたい…。
そんな折、祖国で新政権を樹立した若き首相を狙ったテロ事件が勃発!! 
案ずるイズディハールと隠密で帰郷して!?

出版社様コメント

大人気「砂楼の花嫁」シリーズが、ついに完結を迎えます!! 祖国を奪われた花嫁は、再び帰還することができるのか――!? 美貌の元軍人が自身で摑み取る永遠の愛をぜひ見届けてください!!

お試し読み一部公開!

※画像右側をクリックすると次のページに移動します。

※画像右側をタップすると次のページに移動します。

この続きは文庫をチェック♪

特典情報

- 有償特典付商品 -

有償特典アクリルコースター

+

コミコミ特典書き下ろしSS小冊子

商品ページはこちら

※特典はなくなり次第終了となります。
※商品ページに記載がある特典はお付けします。

- 通常商品 -

コミコミ特典書き下ろしSS小冊子

商品ページはこちら

※特典はなくなり次第終了となります。
※商品ページに記載がある特典はお付けします。

©️遠野春日・円陣闇丸/徳間書店 2023

TOP