『監禁された朝、僕は親友を失った』 鳴海しずく先生インタビューページ

インタビュー

ペンネームに由来がありましたら、教えてください

実は自分で考えたわけではなく、これまでお世話になった方々にたくさん候補を出していただいた中から編集さんが選んでくれたのが「鳴海しずく」というペンネームなんです。作品にマッチした素敵な名前をいただけてとても気に入っています。

作品の内容について教えてください(どんな物語ですか?)

主人公が監禁されたところから話が始まり、なぜ監禁されたのかを過去を振り返りながら紐解いていく……というのがあらすじなのですが、不器用な大学生たちが自分たちなりの愛情を考える青春の話なのかなと自分では思っています。

メインキャラクターは、どんな二人(攻めと受け)ですか?

あんまり自分に自信がない受けとそれをもどかしく思って甘やかしちゃう攻めという組み合わせです。元々気が合う親友同士だし、夢を応援し合う仲間でもあるのでずっと距離感は近いです。

主要なキャラクターの誕生秘話やキャラ設定への思い入れなどをお聞かせください。
(名前の由来なども、お聞かせいただけますと嬉しいです)

どこか脆いところがある受けが可哀想な目に遭うのが好きなので、そこが出発点だったと思います。若者があがく青春物語が好きなのもあって、受けの詩乃がどんなことにもがく人なのかは迷いなく決まりました。攻めの柏木はそれを守る王子様的立ち位置のはずだったんですけど、いつの間にかこじれまくった人になっていました。結局、脆い人間が好きなんだと思います。詩乃という名前は繊細な若者感を、柏木という名前は呼びやすさを重視して名づけました。

今作の読みどころやお好きなシーンのご紹介をお願いします。

監禁というとすごく物々しいですが、どちらかというと何気ない大学生としてのワンシーンやうっかりうまくいっちゃった音楽活動なんかが個人的には書いていて楽しかったですし、お気に入りです。学祭で思い切って歌い出すところは一番迷ったけど好きなシーンになりました。
あとやたらモブに絡まれたりする場面などは可哀想な受けを描きたいというエゴです笑

執筆中のエピソードや裏話などがありましたら、お聞かせください。

仕事の合間を縫って書いていたのですが、書きたいという気持ちが強かったのと、趣味の一環だったので終始楽しかったです。迷ったり辛くなった場面もありましたがそれも含めて楽しめていました。

デビューは「キャラ文庫小説大賞」入賞がきっかけだと思うのですが、入賞の連絡がきたときはどんな気持ちでしたか?

連絡が来た瞬間も、来てしばらく経ってからも、他人事のようでした。とにかくびっくりしていたというか、いやいやそんな自分なんかがいいんですか?という気持ちです。今も結構そんな感じです笑
でもとてもありがたいことですし、賞をいただいたからにはこれで終わらず頑張らないととも思いました。

小説家を目指したきっかけやエピソードがあれば教えてください

青い鳥文庫の『夢水清志郎』シリーズを読んだ時、主人公の女の子が小説家を目指していて「あ、小説家って目指せるものなんだ!」と気づいたのがきっかけでした。それまではただの本好きな小学生だったんですけど、お話を作れる人になりたいと思ったのはそこからです。

受賞までのこれまでの経歴(投稿歴など)について教えてください

お話を作るお仕事というのはずっとさせていただいているのですが、BLジャンルでの長編小説に挑戦したのは今作が初めてでした。それまでは二次創作の短編程度しか書いたことがなかったのでいちから学ばせてもらっています。

受賞してからデビュー作刊行まで約1年半と伺いました。その期間の執筆作業で大変だったことや、新たな発見などがあれば教えてください

長編小説を形にするということが初めてだったので、文章の書き方から勉強していました。ほとんど書き直しているので時間がかかってしまったなぁと反省しつつ、ひとつできるごとに「おお、確かに変わってる」と達成感があって大変なばかりではなかったなと思います。

作品を書く上で大切にしていることはありますか?

この世界のどこかで生きている人を描こうというのはずっと大事にしています。主人公たちに限らず、登場人物に「こういう人いるよなぁ」と思っていただけたら嬉しいです。

今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?

チャレンジしてみたいのはファンタジーです。華やかさに憧れます。

読者様にメッセージをお願いします!

まずは今作、少しでも楽しんでいただけたら嬉しいなというのが全てです…!そして今後もお会いできる機会があれば幸せです。

監禁された朝、
僕は親友を失った

著者:鳴海しずく イラスト:yoco

徳間書店/キャラ文庫

発売日:2024年10月25日

書影

STORY

監禁したのはおまえのくせに
 嫌われるのを怖がるのはなぜ?

ある朝目覚めると、見知らぬ部屋で枷を嵌められ監禁されていた!?
しかも昨日の記憶が思い出せない──。混乱する詩乃しのの前に現れたのは、同じ大学の親友・柏木かしわぎ!! ところが安心したのも束の間、突然キスされてしまった!!
得体の知れない柏木の変貌に怯えていると、「やっと俺を警戒する気になったんだ」と微笑んで…!? 狭い密室で片時も目を離さない親友が、失った記憶に隠した真実と純愛!!

出版社様コメント

キャラ文庫小説大賞第1回大賞受賞作!

特典情報

有償特典

有償特典アクリルコースター

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コミコミ特典書き下ろしSSペーパー

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※特典はなくなり次第終了となります。
※商品ページに記載がある特典はお付けします。

コミコミ特典

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©︎鳴海しずく・yoco/徳間書店 2024

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