STORY
オンエア中のどんなトラブルも不測の事態も
あなたがいれば怖くない――
入社早々、人気ラジオ番組のアシスタントに大抜擢!!
アドリブが苦手で、生放送の緊張に震える新人アナウンサー・
出版社様コメント
キャラ文庫小説大賞第1回期待賞受賞作!
ペンネームに由来がありましたら、教えてください
由来はけっこう古くて、中学生時代に使っていたペンネームがもとになっています。髪をポニーテールにしていたので、「うまのしっぽ」と名乗っていて、大人になって小説投稿サイトに登録した際、それを短くして「うまの」に変えました。そしてさらに、サイトを移動した時に名字をつけることにして、昔の名前もほんのり残した今の「芹沢まの」になりました。
作品の内容について教えてください(どんな物語ですか?)
ラジオ局を舞台にしたオフィスラブです!新人アナウンサーとして入社したばかりの主人公は、いきなり生放送の帯番組を担当することになります。仕事のパートナーである攻めの教えを受けながら色々なことを経験し、成長していく物語です!
メインキャラクターは、どんな二人(攻めと受け)ですか?
攻めは主人公が担当する生放送番組のメインパーソナリティです!オンエア中は明るい彼ですが、マイクをオフると途端に無愛想で辛口な先輩に豹変します。対して受けくんは素直で真っ直ぐな子ですが、器用さはなく、「アドリブが苦手」というコンプレックスをもっています。タイプとしては正反対の二人かもしれません。
主要なキャラクターの誕生秘話やキャラ設定への思い入れなどをお聞かせください。
(名前の由来なども、お聞かせいただけますと嬉しいです)
最初に生まれたキャラは攻めの「アキ」でした。ちょっと色気のある響きの名前として「アキ」という音だけ先に決まり、最終的にはそれが芸名になりました。アナウンサーという職業は、口下手な私からすればこの上なくかっこよく、魅力的なお仕事です。それを器用にこなすイケメンを書きたい!という衝動から生まれたキャラなのでした。そんな攻めに憧れるようになる湊人は、かっこ可愛い男の子というイメージで名前を考えました。仕事に対してはしっかりしてるけど、自分自身の悩みに対してはヘタレな部分も…。アキに憧れを投影しつつ、湊人には自分の悩みや劣等感を投影して書いていた気がします。
今作の読みどころやお好きなシーンのご紹介をお願いします。
実は本作は「再会もの」でもあるんです。アキと湊人は四年前に一度、ラジオ越しに出会っているのでが、その後色々とあり、アキは名前も容貌も変えているので、湊人は気づくことができません。そんな二人がいつどうやってお互いに気づくのかというのが読みどころの一つだと思います。二人がそれぞれ真実を知る瞬間が、個人的には書いていてとても楽しいシーンでした。
執筆中のエピソードや裏話などがありましたら、お聞かせください。
色々なところで書いていますが、メディア業界のことを何も知らない私がこのお話を書けたのは実際にラジオ局でお仕事をしていた友人の助力があったからこそでした。お話を思いついた瞬間「インタビューさせて!」とお願いし、電話で2時間、根掘り葉堀り聞かせてもらったあの日は、本当に楽しかったです。そんな自分のわくわくが伝わったからこそ受賞できたと思っているので、友人には本当に感謝しています。
デビューは「キャラ文庫小説大賞」入賞がきっかけだと思うのですが、入賞の連絡がきたときはどんな気持ちでしたか?
その日は残業して、夜遅くに「疲れた…」とか言いながら帰っている真っ最中でした。一瞬で活力ゲージがマックスになり、うわあああ!と心の中で盛大に叫びました。あぁお友達に報告したい!でもまだできない!と、幸せなそわそわを味わいながら家に帰ったのを覚えています。あの瞬間の感動は、今でも忘れられません。
小説家を目指したきっかけやエピソードがあれば教えてください
きっかけというものがあるとすれば、何年か前に一度だけ、WEB小説のコンテストで自作に賞をいただき、書籍化してもらえたことだと思います。今とはジャンルが違いましたし、どの程度売れたかは分かりません。それでもその一冊きりで終わり、あっという間に消えてしまったので、結果が出せたとはとても言えませんでした。なんならデビューという実感も湧かないまま終わった印象です。その作品を、「最初で最後の一冊」にしたくないという気持ちで、もう一度だけ、悔いが残らないよう全力でやりきろうと、公募への挑戦を決めました。ちなみにジャンルはその時すでにBLに転向していたので、そのままBL作家を目指すことになりました。
受賞までのこれまでの経歴(投稿歴など)について教えてください
公募の歴史でいうと、キャラ文庫さんがまだ小説大賞という形ではなく不定期に募集されていた時に一度応募していて、その時は不採用でした。あとはディアプラスさんに三回応募しました。結果は四次通過2回、二次通過1回という、なかなか振れ幅のある結果でした(笑)幸い、三年目の春にキャラ文庫さんにリベンジ受賞させてもらえたので、それがすべてです。自分が実際に愛読しているレーベルに限定して挑戦したので、結果的に投稿回数はそこまで多くはなりませんでした。
受賞してからデビュー作刊行まで約1年半と伺いました。その期間の執筆作業で大変だったことや、新たな発見などがあれば教えてください
改稿にあたり、新たな発見といえばまさに「私って、小説書けてなかったんだ!」でした(汗)あれだけキャラ文庫を読んで来たのに、「三人称主人公視点での心情描写」の書き方が分からなかったんです。最初の頃は担当さんの指摘を理解することすらできず、先輩作家様たちの文章をひたすら書き写したりして学ぶ日々でした。このままでは見捨てられてしまう!と本気で焦りましたが、とんでもなかったです。毎週のように打ち合わせをしていただき、本当に根気よくご指導いただきました。結果的に7回改稿しましたが、Before、Afterを比較すると差が歴然としていて面白いです。
作品を書く上で大切にしていることはありますか?
自分自身がわくわくできること、だと思います。何を書く時も、なんとなく書き始めるということはなくて、明確にこんなわくわくを体験したい!という欲から始まっています。今回は憧れのメディア業界のお仕事を体験してみたい!という欲からスタートしましたが、自分には到底できない仕事も創作の中でなら体験できるので、やっぱり創作は楽しいです。
今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?
NLジャンルではファンタジーばかりを書いていたのですが、まだBLでは書いたことがないのでチャレンジしてみたいです。人外の攻めとか…楽しそうですね!
読者様にメッセージをお願いします!
はじめまして。芹沢まのです!期待賞をいただいて一年半、BL作家としてようやくはじめの一歩を踏み出すことができました。今回のデビュー作で終わらず、今後も沢山の作品をお届けできるよう頑張りたいと思いますので、名前を覚えていただけると嬉しいです!
オンエア終了、
反省会をはじめます!
徳間書店/キャラ文庫
発売日:2024年12月24日