コミコミオブザイヤー2024:スタッフに突撃インタビュー!
第1回テーマ「救済BL」

- M崎
- 今年も始まりました、突撃!スタッフインタビュー!では、第一回目のゲストのおふたり、自己紹介をお願いします!
- すえちゃ
- マーケティング部のすえちゃです。主にSNSの運用や、メールマガジンの作成・配信を行っております。
- ヨッシー
- 企画部のヨッシーです。今年から企画部の方に異動いたしまして、版元様に販促のご提案等をさせていただいております。
- M崎
- 今回のインタビュアーは、マーケティングチームのM崎と、
- ノエル
- 同じくマーケティングチームのノエルです!
- M崎
- さて、今回のテーマは…「救済BL」!BLファンの胸を締め付け、感動や切なさで涙腺を崩壊させる…そういうBLについてお話できればと思います。
作品を詳しく紹介しますので、
ネタバレが苦手な方はお気を付けください!
読むのをやめられない!救済BLの魅力とは?
- M崎
- ではまず、救済BLの魅力について教えていただければと思います。ヨッシーさんからお願いします。
- ヨッシー
- 途中でつらいことがあるからこそ、最後の幸せがより幸せに感じられるところですね!
- M崎
- 乗り越えてこそ、より幸せになるってことですね。すえちゃさんはどうですか?
- すえちゃ
- 私は明るいBLももちろん好きなんですけど、重さや切なさが前面に押し出されてる作品の方が感情移入しやすいなって気がしていて。
トラウマや暗い過去、人生の挫折みたいなところまで描かれている作品だと、キャラクターがすごく足掻いて生きてる感じがして引き込まれますね。
- M崎
- 人生のどん底から再生に向かっていくお話、いいですよね。どんな気持ちで読むんですか?
- すえちゃ
- 途中で読むのをやめちゃうと、私の中でのキャラクターが「かわいそうな人」っていうところで終わっちゃうのが嫌で、ちゃんと救われるところまで見ないと!と思って読んでるって感じです。
- M崎
- かわいそうな人で終わったら嫌ですもんね。
- ノエル
- 絶対読まないと!
- M崎
- ちなみにノエルさんは救済BL読みます?
- ノエル
- 私はあんまり読まないですね…。重たい作品だと一緒に重たくなっちゃうんで……。
- ヨッシー
- この先に幸せが待ってるってわかってても?
- ノエル
- 実は幸せになってないパターンもあるじゃん!
- M崎
- メリバを引くのが怖いって感じね。
- ノエル
- だからラストシーンをちょっとだけ教えて欲しいな。絶対幸せだよ!ていうのがあればいいかもしれない。
- M崎
- なるほど、なるほど。
タイトルがエモすぎる…
推し救済BL1冊目:『夜明けがいちばん暗い』
- M崎
- それでは、推し本に関してのお話に入ろうかなと思います。ヨッシーさんからお願いしていいですか?
- ヨッシー
- はい、山田ノノノ先生の『夜明けがいちばん暗い』っていう作品なんですけど。
- ノエル
- この作品って救済BLなんだ!…ストーリーは重めですか?
- ヨッシー
- 大丈夫、最後はハッピーエンドです!(笑)
受と攻が同じアパートに住んでて、受の子がホスト、攻が小説家なんですけど、深夜に酔った受が鍵を無くして部屋に入れないところを、攻に助けてもらって…ていうところから関係が始まります。
- ノエル
- ふむふむ。
- ヨッシー
- 受がまっすぐで純粋で、結構おバカなので、攻めが言ったことを全部真に受けちゃうんです。最初は攻も面倒くさがってたけど、受があまりにもまっすぐだから気持ちに変化がでてきて…。
- M崎
- 救済ポイントってどのあたりなんですか?
- ヨッシー
- 攻が、過去に、夜明けに恋人を亡くしてるんですよ。恋人の最後の連絡に、自分が応じなかったせいで死んじゃったんじゃないかと思っていて…もうずっとそこから動けないでいるんです。
- ノエル
- 重い…(泣)
- ヨッシー
- 攻は自分を責め続けてるんですけど、受の子が不器用ながらに攻のことを受け止めて、寄り添ってくれる存在になって。
恋人は亡くなったけど、思い出は消えないし、自分の一部として一緒に生きていけばいいんじゃないか…っていう受の言葉に攻が救われる、というお話です。
- ノエル
- いい話…(泣)
- すえちゃ
- 王道の救済系ですね。
- ヨッシー
- キレイな絵と繊細な心理描写に感情移入しちゃって…めちゃめちゃ泣きました。
- M崎
- 印象的なシーンとかありますか?
- ヨッシー
- 受が攻めの過去を知ったときに全部受け入れてくれるシーンが結構印象的かなって思いますね。過去を忘れるんじゃなくて一緒に進み始めようとしたところというか。
- ノエル
- いい人に出会ってよかったね、ていう気持ちになっちゃった。
- すえちゃ
- 受の子がおバカだけど懐が広いっていうのがすごい魅力的に聞こえますね。
- M崎
- ちなみに受の過去はどうなんでしょうか?
- ヨッシー
- 受の子はまっすぐ過ぎるくらいまっすぐ育ってきた子です
- M崎
- 【馬鹿正直】みたいな人じゃないと救えないぐらい、攻めの抱えてるものが重いですもんね。
- すえちゃ
- まさに光みたいな。表紙もそれをイメージしたのかな?
- ノエル
- 光と闇って感じ!
- ヨッシー
- ずっと夜明けに恋人が亡くなった過去にとらわれてたけど、光が現れて…
全部読んだあとに「このタイトル!」てなるのがすごいんですよね。
- ノエル
- え、エモ!なんなの!すごいじゃん!タイトルすごくない?伏線回収すごくない?
- すえちゃ
- 帯もめっちゃエモい事、書かれてますよね。「朝が来て、目が覚めてもずっと隣にいる。」
- M崎
- エモ…なんか映画みたいな雰囲気ある。
- ノエル
- 確かに!実写化してほしい!
これぞまさに愛…!
推し救済BL2冊目:『愛というなまえ 新装版』
- M崎
- では、次はすえちゃさんお願いします!
- すえちゃ
- 私がご紹介したいのは「愛というなまえ 新装版」、田中森よこた先生の作品です。攻が「
郁郎 くん」って言うんですけど、小学生の時に父を亡くして、田舎の祖母の家に引き取られるんです。
祖母の家には従兄弟の「恋文 くん」が住んでいて…この恋文くんがめちゃくちゃ意地悪を言う子なんですよ。
例えば、「お前の父親が死んでも悲しいことなんかないよ、あいつクズだから」ていう事を言ってきたり。
- ノエル
- え、なんでなのか気になる。
- すえちゃ
- それはとある事情があって…恋文くんにはすごく悲しい過去があって、自分を守るために必死にそういう態度をとってるんです。
- M崎
- うーん、気になりますね。
- すえちゃ
- 恋文くんは、郁郎くんの父のことが昔好きだったんですよ。ただこの父親が大変なドクズでして…。
- M崎
- ドクズなのに好きだったんですか?
- すえちゃ
- 最初はすごく優しくて、母親の虐待から恋文くんを守ってくれたんです。
- M崎
- ドクズなのに助けてくれるんだ?
- すえちゃ
- 善悪の判断がつかないというか、自分の欲に忠実というか…。助けた恋文くんを、お金が必要になったら、オジサンに売ってしまうんですよ。
- M崎
- オジサンに売る!!!?身体を!?
- すえちゃ
- で、恋文くんはトラウマになってしまうんですね。だから恋文くんは郁郎くんに対して、父親の面影を感じて冷たく当たるんです。
でも一緒に過ごすうちに、郁郎くんに情が湧いてしまって…。
大学受験を機に上京した郁郎くんと地元にいる恋文くん、離れている間に改めてお互いの存在の大きさと、本当に自分のいたい場所はどこだったのかに気付くんです。暗い話ではあるんですけど、まさに救済なんです。
- ノエル
- 確かに、救済BLだ。
- M崎
- 郁郎くんが恋文くんの事を好きになったきっかけって何ですか?
- すえちゃ
- ずっと恋文くんを嫌な奴だなって思ってたんですけど、ある日恋文くんの過去を知って、恋文くんが号泣するところを見て…守らなきゃと思うんです。そこがきっかけだったのかな。
- ノエル
- 最後、2人はどうなるんですか?
- すえちゃ
- 郁郎くんは田舎に帰って就職します。 恋文くんはなんでってめっちゃ困惑するんですけど、「俺がお前のそばにいたいんだ、お前が好きだ」ってハッキリ言って、そこで通じ合うって感じです。
- ノエル
- プロポーズやないかー!
- M崎
- まさに愛…!良かったね恋文くん…(泣)ちなみに一番泣けるシーンはどこでしょう!
- すえちゃ
- やっぱり、郁郎くんが帰って就職するという話をする時に、恋文くんは「同情なんていらん!」って拒絶しちゃうんですけど、「俺はあの家でお前とずっと一緒にいたい」って伝えるところが一番グッときました。
- ヨッシー
- 郁郎くん、はっきり言う!
- M崎
- 本当よかった…。恋文くんが独りぼっちだったから…。
- ノエル
- 郁郎くん、いい男!
ちゃんと救済されてる…!この後読んでみよっかな!
- すえちゃ
- めっちゃハッピーエンドですよ!
- M崎
- 皆さん、ありがとうございました!次回のインタビューテーマは「寮生活」で、4/30(水)に公開予定です!お楽しみに~
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回答者:企画部・ヨッシー
\記事内で紹介した作品/

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著:車谷晴子コアマガジン/drapコミックスDX
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