『Ωオメガ特区～運命のオークション～（上）（下）』発売記念　東野裕先生インタビューページ

インタビュー

新作『Ωオメガ特区～運命のオークション～』は、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか？

担当さまから「新作はオメガバースとかどうですか？」と振って頂き、わたしもずっと興味があり読む専門だったこの世界に足を踏み入れました！
入ってみるとオメガバースは奥が深いです。まだまだ描ききれていない事がたくさんあって…。これからも機会があれば挑戦したいです！

創作に入られる際、タイトルとプロットは、どちらを先にお決めになりますか？

プロットです！
いつもタイトルは最後の最後まで悩んでしまい、決められずにいるのでｗ（遅い時にはネームが終わるまで悩んでいる時も）

新作『Ωオメガ特区～運命のオークション～』は、どんな物語でしょうか？

政府が主要都道府県に試験的に設けたオメガ支援特別区域『Ω保護特別区域』の中で懸命に暮らすオメガたちが、運命の番に出会い幸せになるまでのお話です。また、国が裏で実施している、お互いが番を探し伴侶を見つけるためのオークションがきっかけではじまる恋のお話です。

今作の読みどころやお好きなシーンのご紹介をお願いします。

やはり（やはり？）ヒートで発情したΩたちの普段とは違う表情や姿でしょうか。そしてそれに余裕をなくすαの表情もｗ

主要なキャラクターの誕生秘話やキャラ設定への思い入れなどをお聞かせください。

今回の主人公たちはみんな、逆境にいてもどこかポジティブさを持って、前を向いている子を描きたくて生まれました。凡庸で地味だけど真面目に目標に向かって生きている一郎。つらい過去がありながらもαの上に立とうと必死で虚勢を張り生きている郁也。どちらもとびきりの相手と幸せにしてあげたいです。

メインカップルのご紹介と彼らを描く上で、大切にされたことや、こだわられたことがありますか？

一組目はロシア貴族で世界的スーパーモデルのアルベルト(α)と、弁護士を目指しているパラリーガルの一郎(Ω)。アルベルトはとにかく美しく！w　（当社比）
一郎はとにかく地味に、眼鏡を取っても美青年になるわけでなく凡庸にを大切に描きました。
二組目は次期総理と名高い若手議員の慶吾(α)と、α専用高級出張ホストno.1の郁也(Ω)。慶吾は頼りがいのある温和さと、年齢的に絶妙な頬や目元の窪みを描くことを、郁也は猫っぽいしなやかな動きと強気な目元にこだわりました。（ぜんぶ描いていて楽しかったところです！）

苦労された点や楽しかった点はどんなところでしょうか？

苦労した点も楽しかった点も、今回の作品制作の途中で作業をアナログから完全デジタルに切り替えたことです。作画や仕上げが変わらないように四苦八苦してやっと同じ仕上がりになるように、なんとか落ち着いたかな、と。読んでくださった方に違和感なくお届けできていますように。

オークションにかけられてしまうところから始まり、運命の番と出会う上下巻のオメガバース作品ですが、描くに当たって苦労した点、また、ここが好き！外せない！など特に意識されていることがありますか？

オメガバースの設定を活かせるようなストーリーを目指しましたが、連載中ではまだまだ足りていないなと実感。普通の恋愛にプラス、醍醐味であるヒートや番、身籠れる事を魅力的にもっと描けたら！と。
コミックスでは描き下ろしをたくさん描ける機会を頂けたので、それぞれのカップルのその後を少しは描けたかな、と思っています。
身分差がある優秀なαが不条理な性に生まれた社会的には弱者と見られるΩに振り回されたりめろめろになる所がオメガバースの大好きなポイントです。　

癒しのアイテムや気分転換の方法、またハマっていることなどがおありですか？

気分転換でハマっていることは、あつ森のゲームで無心に島クリをする事です。島を２つ持っていて、それぞれ海外と日本の田舎街を作っています。癒しアイテムはアロマ。サンダルウッドとジャスミン等さっぱりした南国っぽい香りが特に好きです！

ＢＬで萌えるシチュエーションやキャラクター設定を教えていただけますか？

三角関係。幼馴染み。歳の差。体格差。障害のある関係や恋愛が特に萌えます。最近はケモナーにもなってしまい獣人モノも大好きです！
いつか描けたらな、と思っています＾＾

作品を書かれる上で大切にされていることや心がけておられること、意識しておられることはありますか？

お話作りは計算やつじつま合わせはできるだけ避け、自分の中の萌えや感情が昂ぶるまで色々高めてからｗにすることです。（〆切りもあるので難しい時はあるのですが、できる限り大事にしたいです！）
特にエッチシーンはエロ神様が降りてきてくれるのをいつも切実に願って高めていますｗ

今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか？

今回描ききれなかったロイヤルパレスの謎多き住人、彰人の恋愛も描けたらな、と思っています。彰人編も描けるよう、どうか応援いただけると嬉しいです。　新作では性格に難ありのこじれキャラを主人公に描いてみたいです！

読者様にメッセージをお願いします。

コミックスを手に取って頂きありがうございます！ひと時でもΩ特区の世界に入り浸って楽しんで頂けると嬉しいです。応援したいな、好きだな、と思ってもらえる子がいますように。

Ωオメガ特区
～運命のオークション～
（上）（下）

著者：東野裕

リブレ/ビーボーイコミックスデラックス

発売日：2024年10月09日

STORY

〜上巻あらすじ〜

パラリーガルのΩ一郎は、職も住む場所も失い、「Ω特区」のシェアハウスに引っ越してきた。「Ω特区」とは、ヒートなどで通常の社会生活を行うのが難しいΩを保護するため、政府が作った特別区画で、Ωが助け合い暮らしている。職探しに励む一郎は、突然やってきたヒートで意識を失った。そして気づくと淫らな下着姿で目覚める。そこは秘密のパーティー会場…。一郎は手違いでオークションにかけられたのだ。人生最大のピンチ！　そこで一郎を救ったのは、世界一美しいモデルのアルベルトだった…。

STORY

〜下巻あらすじ〜

α専用の高級出張ホスト・郁也は、売れっ子だけど本番は絶対NG！
しかし、怖いもの知らずで高飛車な態度のせいで、上客からの意趣返しに遭い、薬を盛られてΩオークションに出品されてしまう。一方、甘いマスクと真摯な仕事ぶりで、国民的人気を得ている若手議員・西慶吾は、闇でやり取りされているΩのヒート促進薬を調査していた。そして郁也と慶吾はオークションで出会い…！？