COMICOMI STUDIO

…尊ッッッ！！！
いただきました。もう尊いのオンパレードです。

両片思いってなんでこんなに微笑ましくニコニコしながら見ちゃうんでしょうね。誰か答えください。
しかもまあまあ早々に相手が自分を好きだということがわかってしまう…。
そこからの展開に…くううっ…胸がギュッと締め付けられちゃうんですよね…。

好きな人の一つの言葉で感情が一喜一憂する。
言われた時は嬉しかったのに、時間が経つと「あれ、もしかして…」なんて考えすぎてジェットコースターみたいに上がったり下がったり。
わかるなあ。魔法みたいなんだよね、好きな人の言葉や行動って。自分を何にでも変えちゃう。それが楽しいのに苦しい。

あと出てくる人たちみんないいやつなんですよ。
キャラが立っててすごく可愛い。
みんながちゃんと脇役に徹してくれて、2人の勇気だけでちゃんと関係を作れるように見守ってくれる。
そんな仲間の距離感がとてもいい。
だって、変にアドバイスしたりして踏み込んでこないでしょ。
掻き乱さない。だからこそ、相原君と嘉島君はちゃんと自分たちの力で惹き寄せられたって感じられる。

恋って、それが大事じゃないですか。
自分がどれだけ頑張って相手の隣を勝ち取れたか。
ねじくれて優柔不断で素直じゃなくて、それでもちゃんと踏み出した自分の一歩で幸せになっていく2人を一緒に応援したくなる、そんな作品です。

「世界でいちばん遠い恋」や「ひだまりが聴こえる」でも題材にされてますが、難聴である事実ではなく、その先にどういう展開が広がっているか、どういうBLが存在しているのかをワクワクしながら読んでいるわけですが。

難聴の大学生ケイトと売れない俳優をやりながら大学に通う藤永、2人がとにかく眩しいんですよ。
憧れに近い感覚というかね。なんかね、何事にも直向きなんです。
人と関わること、目の前のことに一生懸命になること、知らないことを知らないと言えること、素直に吸収していくこと。
私、どこで無くしたんだっけ…、いやそもそもそんな時期あったっけ…（遠い目）。

あとね、これネタバレしていいんでしたっけ？ダメですよね。
いやあのね、恋愛漫画っつーのは、すれ違いってのがあるじゃないですか。
それが結構後ろの方まで回収されないじゃないですか。重要なすれ違いから、大逆転！みたいなことってよくあるじゃないですか。
本作では、スッと回収してあんまり見たことない展開に発展していくんですよ。
それが私すごくグッときちゃいまして。なんだろう、その展開をこんな風に利用した漫画がこの世にあっただろうか（いや、ない）。

がむしゃらに、だけど確かにキラめく青春に、記憶のどこかが刺激される一冊。

夢はなんですか？（唐突）

私は最近、野生のシャチを見に行く、という夢を叶えました。
4年かけて通った北海道の知床半島。
やっと見れた時には涙が止まらなかったです。
30歳になった時に、自分だけのオリジナルノートを友達と作って、そこに100個の夢を書こうっていう青春みたいなことをしたんですよ。
余裕で書けるだろうって思って書き始めたんですけど、25個あたりで筆が重くなってきて、結局絞り出して40個でした。
それぐらい、意外とやりたいことってないんだなって思ったんです。
というのも、毎日小さな「あ、あれいいな」が生まれて消えていくんだなと。やりたいと思っていることが、明日はやりたくなくなってるかもしれない。
儚いもんなんです、願望って。

本作はそんな人生を振り返ってみたときにやりたいことを考えてみる話。
そしてそれを叶える努力をする話。1人じゃ心細かいことを、やってみようよ、それ面白いねって言ってくれる人がいることがどんなに支えになるか。

…こんな真面目な話しもいいんですけど、言っていいですか…？

年下攻めが大好物ですッ……！普段敬語なのにサラッと出るタメ口とか…。愛され上手かこのやろう…。

好きな人ができると、突然その人の世界まで自分の地図に描かれるからどんどん視野が広がって、あれもこれもやりたくなってくる。
10個と言わず何個でも、って思える栄養みたいなあたたかい幸せ。 きっとあなたも恋がしたくなる。恋って、いいわあ…。