数年間BLを描いてなかったので、BLを描きたい。
描くならいっそのこと商業BLにチャレンジしようと思ったことがきっかけです。

自分に甘すぎるため、一人だと応募できないと思い友人と一緒にコンテスト応募をしました。
友人がいてくれたおかげで、学生時代に友人たちと楽しく創作していた空間を味わいながら執筆が出来ました。
友人がいなかったら応募できなかったと思います。友人には感謝するばかりです。

ずっと半信半疑でした。
公式発表前に受賞しましたという連絡を頂いたのですが、公式発表されるまではずっと半信半疑。
光栄にも大賞を頂いたので連載確定だったのですが、とてつもなく嬉しい反面「やっぱり連載できる内容じゃないと判断される場合もあるから期待しすぎないようにしよう」と虚勢を張っていた記憶があります。

複数人の彼女をつくる攻のカズに、恋人は一人だけにすべきという恋愛観をもっているにも関わらずカズを好きでい続けてしまう受のユキのお話です。
1〜2話はラブコメ調で、3話の終わりから二人のドラマが始まります。

タイトルを決めるのがとにかく下手なので、編集者の方々の知恵をお借りしました。
たくさん頂いたタイトル案の中から、わかりやすく私が読者だったら手に取ると思ったタイトルを選びました。
他の案も皆さん違った良さがあり、編集者の方々からの助力が有難く、私自身もタイトル負けにならないようにしようと改めて思いました。

各話読みどころを小さいところから大きいところまで作っているつもりなので、是非読む際にご自身で見つけながら楽しんで頂けると嬉しいのです。
敢えて細かいところで好きな部分をあげますと、幼少期の自分の気持ちに正直でカズも自分のことが大好きに違いないし、カズにはオレだけ！と信じきってるユキが切なくも愛しいので好きです。

描き始めた当初はお恥ずかしい限りですが、カズとユキがどういう思考回路の人かわかりませんでした。
その状態はダメだと判断し、カズとユキがいつどのように出会い、どういう関係の変化をしていき今に至るのかという年表を作ったり、本編後の社会人になった二人の関係性まで考えました。
それでやっと二人の人間性が理解できました。

なので、本編には書かれていない二人の歴史が実は結構あります。

カズは甘えたがりのイケメンに描くというのと、ユキはカズに対してのみ気軽に情緒を無茶苦茶にするがユキもイケメンであることは忘れてはいけないと思いながら描いていました。
地味ですが、こだわりポイントでもあります。

カズとユキはお互いのことを大切に思っているのですが、大切さに違いがあるなと執筆中に気づいた話です。

ユキにとってカズは、宝物のような存在。
宝物だから大切にするし無くなったら、つらくて傷つくが、無くても生きていける存在。
カズにとってユキは、空気のような存在。
一緒にいるのが当たり前すぎて大切さに気づきづらい。けれど無くなったら生きていけない存在。

価値観が違う二人の恋愛劇なんだなと話数を重ねるごとに実感していきました。

攻が受のことをめちゃくちゃに愛しすぎて激重感情を抱いているのが好きです。

描いてる自分自身が面白いと思えるかどうかは大切にしようと思ってます。

キャラクターの感情をちゃんと意識し、感情爆発をちゃんと描く作品にチャレンジしたいです。
他にも、いま考えているのは逆に攻が受のことが好きすぎて好かれようと悪戦苦闘する話を描きたいと思ってます。

今できる最大限の面白いエピソードや表現、作画をしました。
執筆しながら色んな学びがあり、私自身も成長させてもらった作品であり、色んな方々に支えられながら生まれた作品です。
だからこそ、たくさんの人たちに愛される作品になっていたら嬉しいです！

ご覧いただき、ありがとうございます。
読んで良かったと思っていただけましたら作者冥利につきます。
より一層面白いとたくさんの方に思って頂けるように精進していきますので、今後とも応援いただけますと幸いです。