『青龍の献身 貴方に捧げる300年』佐倉温先生特設ページ

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インタビュー

ペンネームに由来がありましたら、教えてください。

投稿時にペンネームをつけようと考え始めたのが春だったので、そのままストレートに春と言えば桜、という連想からつけました。音の柔らかさが好きだな、と思ったのを覚えています。

創作に入られる際、タイトルとプロットは、どちらを先にお決めになりますか?

プロットです。タイトルは作品が完成してから最後につけることがほとんどです。
タイトルをつけるのが得意ではなくて、いつも担当さんと案を出し合って悩んでいますが、私の考えたタイトルが採用されることはあまりありません。笑
今回の作品の場合は献身という言葉を使いたくて、そこに担当さんの案が加わって今のタイトルになりました。

新作『青龍の献身 貴方に捧げる300年』は、どんな物語でしょうか?
世界観などもあわせて、ご紹介お願いします!

龍族の長である星龍と白虎族の鼻つまみ者である虎白の、三百年も拗れに拗らせた関係を紐解いていく中華ファンジーBLです。
幼い頃は相思相愛に思えた二人の関係が気がつけば遠いものとなって、大人になった星龍は自分があの頃好きだった星龍とはまったくの別人に思える。思わせぶりな態度を取るくせに、好きなのかと聞けば答えない。そういう星龍に振り回される自分が嫌で距離を置こうとする虎白ですが、何故か星龍のお見合い相手に選ばれてしまって……というところから始まるお話です。
虎白が鼻つまみ者である理由、星龍が変わってしまった謎など、色々な問題が全て明かされた後の二人の幸せを見届けていただけたら嬉しいです!

主要なキャラクターの誕生秘話やキャラ設定への思い入れなどをお聞かせください。
(名前の由来なども、お聞かせいただけますと嬉しいです)

今回はキャラ先行ではなく先に設定を思いついて、その設定がとても一途で執着の強いものだったので、必然的に星龍のキャラクターもそうなりました。四神で書こうという話になった時に私が思い浮かべたのは和風ファンタジーだったのですが、担当さんに四神と言えば中華ですよね、と言われて、そこから中華ファンタジーへと舵を切ることになり、今の二人のキャラクターが出来上がっています。
名前の由来はそのままなのですが、虎白に関しては愛されていないという前提があったので、適当につけられた名前ということで白虎をひっくり返しただけの名前になっています。

メインカップルのご紹介と彼らを描く上で、大切にされたことや、こだわられたことがありますか?

攻めの星龍は龍族の長であり、獣人族でも尊ばれる存在です。皆が見惚れるほどの美しさと強い神通力を有していて、獣人族最強の人でもあります。軽薄だと受けに思われてはいますが、その実、心にはとても熱いものを秘めた人です。一見するとそうは見えないのですが、私のこれまで書いたお話の中でもなかなかの執着攻めになったのではないか、と。笑
受けの白虎は獣人族であるにもかかわらずに変化をすることもできない鼻つまみ者。ままならない人生を送っていますが、その中でも強く生きています。前向きに生きているように見えて、ある種後ろ向きな部分もあり、その危うさが魅力的な人でもあるかなと思っています。
星龍は秘密を抱えていますが、このお話を書くきっかけとなったのがその秘密を思いついたことでした。ある理由から虎白と真っ直ぐに向き合えない星龍と、そんな星龍への信頼を失くした虎白の気持ちがすれ違う訳ですが、そういう二人の間に微かに残る積み上げてきた時間の分の気安さと距離感を意識して書きました。

苦労された点や楽しかった点はどんなところでしょうか?

中華ファンタジーということで、現実とは違う世界観の説明がある程度必要ではあるのですが、ページ数との兼ね合いがあるので、そこをあまり深く書くとストーリーに使えるページが減ってしまう、というジレンマの中で書いていました。世界観は大事ですが物語を動かすことが肝なので、ファンタジーはそのバランスがとても難しいですね。
楽しかったのは虎白と真白の会話の掛け合いですね。いくつかシリアスな展開がある中で、私の心のオアシスでした。笑

BLで萌えるシチュエーションやキャラクター設定を教えていただけますか?

一番好きなのは童貞攻めです!笑
ぜひ流行って欲しい!
書かせていただけるならいくらでも書きます!というほど好きです。
シチュエーションとしては、攻めの固定観念を受けがぶち壊すようなものが好きですね。
誰も愛せなかった人が初めて見つけた愛せる人に振り回されて、情緒がめちゃくちゃになるのなんて素敵ですね。笑
クールな攻めが受けにだけ笑顔を見せたり懐いたりするのも大好きです。

作品を書かれる上で大切にされていることや心がけておられること、意識しておられることはありますか?

読後感を大事にしています。
物語の紆余曲折はあれど、読み終わった時に「ああすっきりした」「笑ったな」と、少しでも明るい気持ちを持ってもらえたらいいなと願いながら書いています。
皆さんの人生の貴重な時間をいただいているので、読み終わった後に少しでも気持ちを明るくするものでありたいといつも思っていますが、実際にそう出来ているかは分かりません。
ほんの少しでもそう思っていただけていたら幸せです。

今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?

攻めがsubのdom/subユニバースや、勇者×魔王、神様×陰陽師、などでしょうか。
本来はどん底から這い上がる受けが好きなので、そういうお話も書かせていただけたら嬉しいなと思います。

読者様にメッセージをお願いします。

ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
ぜひ『青龍の献身 貴方に捧げる300年』にもお付き合いいただけましたら嬉しいです。
ほんの少しでも、皆様の心の栄養となれますように。

青龍の献身
貴方に捧げる300年

佐倉温
ill.Ciel

KADOKAWA(角川書店)/角川ルビー文庫

発売日: 2023年02月01日

書影

STORY

父からも疎まれる白虎族の虎白は、神に近い龍族の長・星龍から会う度に軽い調子で契りを交わそうと告げられるが、その一方で見合いを続ける星龍の軽薄さを信頼できず、苦手としていた。
元は幼馴染み同士で、幼き日の彼は居場所のない虎白を一途に慕う特別な存在だった。
だがいつしか関係性が変わり、星龍は胡散臭い笑みを顔に貼りつけ、「虎白でなくては駄目なんだ」と思わせぶりな態度をとる。
真意を見せない星龍に心乱される虎白だったが、彼の次の見合い相手に選ばれ…?

お試し読み一部公開!

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©️佐倉温/Ciel/KADOKAWA

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