『発情できないオメガとアルファの英雄』発売記念 はなのみやこ先生特設ページ

発情できないオメガとアルファの英雄発情できないオメガとアルファの英雄

インタビュー

ペンネームに由来がありましたら、教えてください。

家族が転勤族なので2~3年毎に引っ越しをしているのですが、当時住んでいた場所で人間関係に悩んでいて。東京への異動を希望していたこともあって、東京(花の都)に行きた~い!と願いを込めてつけました(笑)なお、無事に異動できました。

新作『発情できないオメガとアルファの英雄』は、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?

あとがきにも書かせて頂いたのですが、トップガンを見た後だということもあってパイロットの攻が書きたい!と思いまして。ただ、現代でパイロットがメインキャラクターとなると、お話作りが少し難しかったので、ヒストリカルな雰囲気を出しつつ、戦闘機も書ける、スチームパンク風味ということになりました。ちなみに、最初は飛行艇にしようかと思っていたのですが、そういった知識に詳しい友人(先輩)から「スチームパンクっていうと飛行艇のイメージが強いけど、あれは宮崎駿さん独自のものなんだよ」と教えて頂き、だったら私は戦闘機にしよう!となりました。タケトキ先生がすごくかっこよく戦闘機を描いてくださったので、その点も見て頂けると嬉しいです。

新作のタイトルは、どのようにお決めになりましたか?
また、タイトルに込めた思いがおありでしたらお聞かせください。

まず、オメガバースものってわかって頂けるように、オメガとアルファを入れさせて頂きました。そして、今回の受のオメガは発情できないっていうコンプレックスを持っています。オメガバースものって、気持ちを伝え合うより先に身体が発情してしまう、というところに話の魅力や肝があるものが多い気がするのですが、今回の主人公は発情できないことが特徴の一つなので「発情できない」を入れさせて頂きました。攻のアルファはそのまんま、英雄です(笑)

創作に入られる際、タイトルとプロットは、どちらを先にお決めになりますか?

プロットはすぐに思いつくのですが、タイトル決めには本当にいつも苦労しております。今回も最初のタイトルはもっと長かったのですが(『発情できないオメガに向けられた、アルファの英雄の純愛』、でした)長すぎるからシンプルにしましょうって担当さんが仰ってくださいまして。引き算が苦手なのでありがたいです。

新作『発情できないオメガとアルファの英雄』は、どんな物語でしょうか?

心に傷を負った二人の愛の物語、ですかね? というと仰々しくなってしまうのですが。少しネタバレにはなってしまうのですが、受のカイは発情できないオメガということで、王太子に婚約破棄をされてしまった過去があります。マテウスはパイロットで大きな戦果をあげていて、英雄と言われているのですが。戦場では部下や友人を多く失っています。ただ、心に傷を負いつつも決して傷を舐めあう関係ではなく、大切な人を大切にしよう、という前向きな物語になっていると思います。

今作の読みどころやお好きなシーンのご紹介をお願いします。

気に入っているのは、中盤に出てくるエア・レースのシーンです。実際のエア・レースを見に行けたらよかったのですが、難しかったのでyoutubeで動画をたくさん見ました(迫力あるシーンに書けていたらいいなあと思うのですが)。レースの主役はやっぱり攻のマテウスなんですが、彼がレース後に左胸の国旗を握りしめるシーン、さらにその後の受のカイとのやり取りは書いていてすごく胸にきまして。読んでいる方にも感じて頂けたら嬉しいなって思います。

主要なキャラクターの誕生秘話やキャラ設定への思い入れなどをお聞かせください。
(名前の由来なども、お聞かせいただけますと嬉しいです)

名前を決めるのに毎回悩むんですが(笑)、受であるカイはさっぱりした性格ではあるので、名前からもそれがわかるようにしました。攻のマテウスはこう、強くてかっこいい感じが出せたらいいなと思いまして。キャラ設定としましては、どちらも言語でのコミュニケーションを心がけるタイプかな、と思います。彼らは過去に一度すれ違っている(マテウスが拗らせてたんですが)こともあり、自分の気持ちをきちんと相手に説明するようにしています。私がちょうど人とのコミュニケーションに悩んでいた時期なので、そういった部分も出ているかなあと思います。私が悩んだり失敗したことも、彼らが全部糧にしてくれたんだと思います。

メインカップルのご紹介と彼らを描く上で、大切にされたことや、こだわられたことがありますか?

私が書く受は自己肯定感低めなことが多いのですが、今回の受は女王陛下から勲章を得ているくらいですし、ちょっとあんまり自信がないと嫌味になってしまうよなと思いまして(笑)自信満々、というタイプではないですが、比較的ニュートラルなタイプだと思います。攻は自信満々なタイプですが、ちゃんと努力に裏付けされている自信ですね。私は自信がある人が好きで、そういった方に憧れてしまうところあがるのですが。ちょっとそれで痛い目にあったのもあって、相手の自信がどこからくるものなのかをちゃんと見極めたいなと思っています。

メインキャラクターは、どんな二人(攻めと受け)ですか? 

受のカイは、基本的には努力家です。オメガで研究者という不利な立場にあるのですが、そんな自分を受け入れています。貴族の子弟という比較的保守的な家庭に育っているので、自分の立場にとらわれている人でもあります。攻のマテウスがとにかく自由な人なので、カイはそういったところにも憧れているんだろうなって思います。

各キャラクターの個性も読みどころの一つだと思います。
彼らのスタイルに、テーマやこだわりがありましたら、教えてください。
(服装・持ち物・ヘアスタイルなど)

マテウスのフライトジャケットや軍服はかなりかっこいいと思います! タケトキ先生がすごく上手に描いてくださってるのでぜひ見てください。カイはブラウスとか貴族っぽい服装が多いです。スチームパンクってヴィクトリア朝をベースにしているので、衣装もすごく可愛いんですよね。

苦労された点や楽しかった点はどんなところでしょうか?

スチームパンクをどこまで入れたらいいかな、はちょっと悩みました。SF部分を強調しすぎるとちょっと馴染みがないかな、とも思ったのでヴィクトリアンの方が強めかもしれません。書いていたのは私生活で色々あった時期だったので、書くことによって私自身救われた部分もあります。人が人を想う気持ちってやっぱりいいなあ、BLって愛の物語なんだなあと改めて思いました。

お気に入りのキャラクターや書き(動かし)やすい、または思い通りにならないなど、キャラクターで違いがありますか?

マテウスは、相手のことをきちんと考えて、自分の気持ちを伝えるタイプなのでとても動かしやすくはありました。実際に言葉に出さずとも相手の考えを読み取ったりっていうコミュニケーションの方法も好きなのですが、カイにとっては多分マテウスのようなタイプが合ってたんじゃないかなあって思います。

執筆中のエピソードや裏話などがありましたら、お聞かせください。

もうこれまでの質問で話してしまった気はするのですが(笑)、仕事や人間関係で悩んでいた時期に書いたので、すごく思い入れのある作品になっています。小説っていいな、小説って面白いなというのをすごく実感できました。

癒しのアイテムや気分転換の方法、またハマっていることなどがおありですか?

加湿器にアロマを入れています!その日の気分でいろいろなかおりが楽しめるので良い気分転換になってます。

BLで萌えるシチュエーションやキャラクター設定を教えていただけますか?

意外とどんなパターンの話でも萌える!楽しい!と思えてしまうのですが。攻が受のことを色々考えすぎて拗らせたり素直になれなかったりするお話はやっぱり好きですね! とはいえ、やっぱり気持ちを丁寧に伝えてくれる攻も好きです。

最近読まれた小説・コミック・映画などおすすめの作品はありますか?

昨年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にはまったこともあって、三谷幸喜さんの作品やエッセイを見たり読んだりしています。作品はもちろん、作品作りに関してもすごく勉強になります。あとはやっぱり「ブルーロック」です。週刊連載を追いかけるって久しぶりの経験なのですごく楽しいです。

作品を書かれる上で大切にされていることや心がけておられること、意識しておられることはありますか?

読んだ方が幸せになれるお話、前向きになれるお話は心がけるようにしています。読後感の良さ、ですね! 後味の悪い作品やしんどい物語の方が印象に残るんだろうなとは思いますが。読んだ後にすっきり「あ~楽しかった」って思って頂けて、それで明日からまた頑張ろうって思ってもらえたらこれほど嬉しいことはないです。

今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?

基本的にヒストリカルものが好きなのですが。最近は優しい穏やかなお話が多かったのですが、今度はもうちょっと国同士の関係を巡る、ドラマティックな物語が書けたらいいなあって思います。

読者様にメッセージをお願いします。

まず、ここまで読んでくださってありがとうございます。私は文章を長く書いてしまう癖があるのですが、日頃小説を読んでくださってる皆さまなら大丈夫かな?と思い、長々と書かせて頂きました(笑)。今回のお話は、デビュー10冊目になります。応援してくださった皆さまのお陰で、これまで作品を書き続けることができました。本当に、ありがとうございます。小説は文字を使った表現方法なので、文章から皆さまがそれぞれに色々なシーンや物語を想像してくださっているんだろうなって思っています。文章は同じでも、想像してくださるものは皆さまの頭の中でそれぞれ違う。とても面白いですし、素敵なことだと思います。これからもいろいろな物語を書きたいと思いますので、読んで頂けたら嬉しいなって思います。

発情できないオメガとアルファの英雄

はなのみやこ
ill.木村タケトキ

三交社/ラルーナ文庫

発売日:2023年3月20日

発情できないオメガとアルファの英雄

STORY

オメガだから惹かれたわけじゃない

戦闘機の改良に貢献し勲章を賜った科学者のカイは、公爵家三男で美貌のオメガ。だが未だヒートが来ず子を成せないため、王太子エリックとの婚約解消という苦い過去が…。授賞式の宴でカイは王太子の親友だったマテウスと八年ぶりに再会。学生時代は無愛想な印象だったマテウスだが、今や空軍パイロットとして大戦で武功をあげ国の英雄となっていた。それからまもなく、カイのもとへ二人の男性から同時に結婚の申し込みが届き…。

出版社様コメント

毎回、ロマンスあふれるファンタジーの世界へいざなってくれる、はなのみやこ先生の新作はスチームパンク風味のオメガバースです。英雄と称されるにふさわしい攻様は勿論のこと、うじうじしたところが微塵もないオメガの主人公もかっこいい。そしてプロポーズを賭けてのエア・レースのシーンにドキドキ胸キュンが止まらないです!

お試し読み一部公開!

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特典情報

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※商品ページに記載がある特典はお付けします。

©️はなのみやこ/木村タケトキ/シーラボ/三交社

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