『べな』発売記念 こふで先生インタビュー

こふで先生インタビュー

インタビュー

ペンネームに由来がありましたら、教えてください。

和風のわかりやすいペンネームはないかなぁと探して、最終的に習字道具の小筆を思いつきました!

江戸時代の見世(物小屋)から始まる本作品を描かれるきっかけを教えてください。

もともと「見世物小屋で働く男が捕らえられた妖怪を『べな』と名付けて可愛がる」という構想があったのですが、人外BLをテーマにとお話しをいただいた時に設定をしっかり整えたものが『べな』になったという経緯です。
「べな」というのは江戸で長く親しまれた「おふざけ」のような出し物です。
「べな」という化け物が展示してあるぞと謳い、実際は鍋を逆さに伏せてあるだけ。
「なんだこんちくしょう」と笑っておしまい!という可愛い展示です。
見世物小屋で働く男が妖怪に「おふざけ」で名前をつけてやる…ここから二人の可愛いやり取りがうまれるんだろうなと気に入っていた設定でした。

新作で思い入れのあるシーン、お好きなシーンのご紹介をお願いします。

おにぎりを食べるシーン

1話で壱が差し出したおにぎりを食べた後べなが笑顔を見せるシーンでしょうか。
そのシーンまでのべなはとにかく恐ろしい形相をうかべるバケモノ…でも壱から食事という施しを受けて心を一気に開く瞬間です。
おにぎり貰っただけで警戒を解きすぎでは…!?と、ネームをきっている間友人と
議論に議論を重ねていたのはいい思い出です(笑)
でもそれだけ「何かを与えられる」ということが べな にとって大きな意味があったと、短い物語の中で表現できたのではと今では思います。

主要キャラのご紹介、またはキャラ設定にこだわりや思い入れがありましたら、教えてください。
(個人的には、二三とダンゾウの壱に対する感情的な設定がとても気になっています。)

主要キャラはみんな長所と短所を意識していました。
壱は責任感が強く他人のために一生懸命ですが、行き過ぎた責任感で自分を顧みず逆に周囲が心配してしまう危うさを。
べなは無垢で無邪気な天真爛漫。でもそれ故に自分自身の心の動きが理解できず作中時々イライラしています。
ダンゾウも自分を強く持っている大人の男ですが、生きるために色々捨ててしまった不器用さを感じてもらえるとすごくうれしいです…!
(個人的にダンゾウがすごくお気に入りなので…!)

作中の人物が抱える闇や葛藤は時代が変わっても共感できるものだと思いますが、「べな」については直感的(ありのままという意味で直情的)でとても純粋に見えます。
壱や二三、ダンゾウたちと、べなの心情を描くとき、こふで先生の中では何か違いを意識されていますか?
(【人】と【ばけもの(鬼?)】の違いなど、意識されたところがあれば教えてください)

物語の最後にべなの生い立ちを描いているのですが、べなの悲しみというのはたった一つだからだと思います。
他のキャラクターの持つ闇や葛藤は、「生い立ち」「生きていく難しさ」「人間関係」など色んなやりきれないものが複雑に混ざり合っています。
でもべなはたった一つ、「鬼だから誰にも受け入れてもらえない」事がこの上なく悲しいんです。
だから受け入れてくれた壱の傍にいる事だけを一生懸命考えるんです。
とはいえキャラクターの心情は短い物語の中で表現しきれなかったな…と思う反省部分です…!

ダンゾウが「ニタァ」と笑うシーンや、壱と過ごすうちに見せるようになった
べなの豊かな表情がとても印象的です。登場人物によって表現しやすい(描きやすい)、
あるいは、なかなか思うように描けない表情(感情)などがありましたか?

べな、壱、ダンゾウの中でギリギリまで表情が定まらなかったのは壱です! 壱は物凄く描くのに苦労しました。
キャラクターを考える際、その人物を印象付ける癖を考えていまして…。
『べな』ではそれが笑みの作り方だったのですが、壱は沈んだ顔を描く方が楽しくて、笑顔のイメージがなかなか固まりませんでした。

着物・髪型を含めた装いで個性や仕事が予測できたり、着崩れた着物や乱れた鬢の美しさや淫靡さなどにも注目して読んでいます!
こふで先生がお好きな、また描いていて楽しいのは、どんな着物(姿)ですか?

子供たち

ありがとうございます!
作中では子供たちの着物が描いてて一番楽しかったです!
昔は大きいサイズの着物を子供用に丈を調整しているので浮世絵を見てもちょっとブカブカな印象です。
服に埋もれちゃう子供たちを想像してニマニマしていました!

描かれている江戸の町は、現代より闇は深く色艶も濃く息遣いすら重苦く感じます。
一方で行灯の光や陽射しの強さなど、あっけらかんとした明るさもあります。
物語の舞台を江戸時代にされた理由がおありでしょうか?

もともと江戸風俗を好きで勉強していたので漫画にしたいと思ったというのが一番です。
そして漫画にするにあたって明るいだけの江戸を描かないようにしたいとも思っていました。
浮世絵や時代劇を見ていると明るい江戸ライフをイメージする方も多くいらっしゃると思うのですが、現代と同じように経済格差があり、
飄々と生きている人にもやりきれない現実がある時代を表現することを目指しました。

執筆中のエピソードや裏話などはございますか?

ダンゾウ

ダンゾウはネーム段階でただのモブAでした(笑)
一話で出番終了のはずが、ネームの最後にはだいぶ重要なポジションを獲得していました!

BLで萌えるシチュエーションやキャラクター設定を教えてください。

なかなかBL作品ではお見掛けしませんが、男性同士の殴り合いが一等セクシーだと思っている節があります…!
攻同士でも、受と攻でも、拳で語り合え!派です!

最近ハマっていらっしゃることや趣味、または癒しのアイテム、息抜き方法などを教えてください。

絵を描くこと以外の趣味がなく困っています…。
なのでリフレッシュには友人を誘ってドライブしながらオタク話を延々としています!

読者様にメッセージをお願いします。

少しでも江戸の男にセクシーさを感じてもらえればそれだけで大大大満足です!
江戸で暮らすかわいい子鬼と美人さんをお楽しみいただけたらと思います!

担当編集より

帯POP

令和の腐女子に贈る江戸BL――ここに誕生!
【ひとりぼっちの鬼×慰み者の美青年】
見世物小屋に捨てられ、時に小屋の仲間に抱かれ苦しい境遇のなか育った青年「壱」。そこで出会ったのは、純粋でまっすぐな瞳をもった鬼の子「べな」。
人々から忌み嫌われ生きてきた べな にとって壱は初めて出会う"救い"そのもの。そしてそれは、壱にとっても同じでした。
あくびをしながら目覚め、ともに食事をし、寺子屋へ通い、ともに寝床につく。ただ穏やかに過ごす毎日が、べなにとっては驚きの連続で、楽しくて、嬉しくて。いつしかそれは、独占欲、そして肉欲へと変化し……!!!
幼いべなは言葉を知らず、自分の思いを伝えることもできなければ、初めて出会う感情に戸惑う毎日。それでも、必死に壱に"何か"を伝えようとします。
全力で懐いてくるべなに壱はムズ痒さを覚えながらも、暗がりで生きてきたあの頃には知らなかった安心感、心の揺れを覚えます。
でも、弟分として見なければいけない、これ以上は求めてはいけない…と壱の葛藤が始まります。
二人の出自ゆえにシリアス濃度はありますが、べなの直球な愛情表現、壱の未亡人風の色香によってこみ上げる萌えはたっぷり充填できますし、読んだ方はきっと二人の幸せを祈らずにはいられないこと必至…!
そして本編では江戸の人々の暮らし、風俗もふんだんに盛り込まれ、ただ眺めているだけでも楽しめる画面の魅力がたっぷりです。
また、ぜひ着物や植物などの描線にもご注目ください。
さながら浮世絵のようなその筆致は、一言で「マンガ」とは言えないような美しさ、迫力があります。
まさにこれは「拝みたくなるボーイズラブ」。
連載時より大反響の令和イチオシ新人、デビュー作!お見逃しなく!!!!!

作品紹介

べな

STORY

べな

――あなたと出会えたことが、いちばんの幸福。

時は江戸。
見世物小屋で働く「壱」はバケモノとして捕らえられた少年「べな」と出会い、親元に返そうと二人で脱走する。
長屋で身を寄せ合い、ちいさな幸福を一つ一つ手繰り寄せる2人。
しかし、べなは人ではなく「鬼の子」で…。

大型新人が圧倒的筆致で描き出す孤独な二人の浮世草子。
描き下ろしも収録!!

本編のピックアップページ

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©️こふで/双葉社

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