ペンネームに由来がありましたら、教えてください。
「篁（たかむら）アンナ」と申します。
字画数や姓名判断等、色々考えて決めた名前なのですが、「篁が読めない」と言われることがたまにありまして…お手数をおかけして申し訳ない気持ちです。でもそのおかげで、下の名前の方で「アンナ先生」と呼んで下さる方が多いので、とても嬉しいこともあるのですが…❤
「ひみキス」4巻・5巻と同時発売ですが、連載当初と現在で、嵯峨や玲央、常磐など登場人物に対する向き合い方や思いに変化がおありですか？
もともと短編の読み切りとして考えていたお話だったため、当時は先の展開や常磐君のことは全く頭になく…連載が延長延長となるたびに、設定も展開も全て後付けで考えていたので、不自然にならないよう調整することだけで毎月必死でした…！
２巻後半の内容あたりで、やっと長期連載に完全に頭を切り替える余裕ができて、そこで一気にキャラクター達ひとりひとり年表を作って、設定を深堀りしたり、先の展開を作り込んだりしました。じつは最初はもう少し暗めの落ち着いた雰囲気で考えていたお話だったのですが、そのあたりから小難しい内容はなくしてコメディタッチに路線変更をし、毎日のお仕事や学校でお疲れの方に、何も考えず楽しんで頂けるような、明るい雰囲気の漫画を目指すようになりました。
連載当初は漫画自体を描き始めて間もない新人でしたので、大変な時もあったのですが、ここまで見守って下さった読者さまに支えて頂きながら、キャラクター達の変化や成長を描かせて頂けるのは嬉しいですし、本当に勉強になりました。長い間一緒にいた分、今ではレオ君、嵯峨君、常磐君は勿論ですが、他の脇役キャラ達もみんな自分の家族のように大切な存在です。
新刊4巻・5巻で思い入れのあるシーン、お好きなシーンをご紹介お願いします。
４巻で、嵯峨君の地元を周った帰りに２人で夜景を見に行く流れがあるのですが、そこでレオ君が嵯峨君にはじめて素直に謝る場面がありまして…お気に入りのシーンのひとつです。プライドの高い俺様なレオ君が、大嫌いだった嵯峨君に素直になることなんてあるのかなと、私自身も心配しながら描いていたので。
まだ大学生なのでしょうがないのですが、最初まだまだ子供っぽかったレオ君と嵯峨君が出会ったことで、お互いに影響されて、不器用ながらも少しずつ成長していく姿がみれると、描きながらも嬉しい気持ちになります。
「ひみキス」は、普通の大学生同士の恋愛として描くこともできたように思うのですが、
攻めの嵯峨をAV男優として描かれたのは、何故でしょうか？
（AV男優のキャラ設定が先にあって、物語を創作されたのでしょうか？）
仰る通りで、ひみキスは先にキャクターを考えて、それに物語を付けたお話でした。私がキャラデザを考えた段階では「ただの大学生」だったのですが、そこから「AV男優とEDの男の子が王様ゲームでキスすることになって…という設定はどうか」と、ご提案を頂きまして…
当時はAV男優についてもEDについても、パリピの王様ゲームも（笑）、全く知識がなかったため、一度は泣く泣くお断りさせて頂いて「医大生と患者さん」等、全く別の設定を考えていました。ですが「折角のご提案頂いたのに、挑戦する前から諦めるのも…」と試しにAV男優さんのご書籍を数冊お取り寄せさせて頂いて…
気付いたら「現役大学生トップAV男優・一条麗」が誕生していました。
３巻では嵯峨と常磐にサンドイッチされる形で玲央がAV撮影に参加するという
予想外の展開にドキドキ＆大興奮でした！
篁先生が作品中で、ご自身をしてツボにはまった、グッときたシーンを教えてください。
わー嬉しいです！ ありがとうございます！ ３巻のレオ・嵯峨・常磐の撮影のシーンは私も描いててとても楽しいシーンでした。ツボでいうと、嵯峨君が常磐君を挑発するために撮影中にしたことがあったのですが「まさか攻と当て馬がそんなこと!?」と驚かせてしまわないかな…と心配しつつ、私の中ではAV男優のエロさを引き出すために入れさせて頂いた、お気に入りのシーンのひとつでした❤
早川監督、嵯峨くんパパと、登場人物も増えてきた本作品ですが、お気に入りのキャラクターや
描き（動かし）やすい、または思い通りにならないなど、登場人物たちに対する思いを教えてください。
名前を出して頂いた、早川監督と嵯峨くんパパもとってもお気に入りです！ ２人は若い頃から一緒に仕事をしているゴールデンコンビなので、どこかで２人のエピソードも描けたらいいなぁと。
長く連載をさせて頂いてるおかげか、ひみキスは私が細かく設定や展開を考えなくてもキャラクター達が自分達で勝手に動いてくれるので「思ってたのと違う！」という事はいっぱいあるのですが（常磐君はもっとカッコイイ強敵ライバル!!をイメージしてたのですが、気付いたらレオ君と嵯峨君の尻に敷かれてました…）主役の２人は勿論ですが、脇役やちょい役の名前のあるモブ達にまで愛情いっぱいです。
常盤くんが不憫すぎる、正しい当て馬すぎて萌えるという声がコミコミスタッフ内からも聞こえています。今後、常盤君に幸せが訪れるのでしょうか？
常磐君！常磐君も本当に動かしやすく、レオ君と嵯峨君の当て馬にしてキューピッドのような役割もしてくれて、幸せにしてあげたい気持ちもあるのですが、正直なお話をしてしまうと、あまり周りのキャラクター達に特定の相手を作りすぎてしまうと、メイン２人の『ノンケなのに男性同士お互いを好きになった特別感』が、少し薄くなってしまうんじゃないかなという心配もありまして…。そこをクリアできそうな設定やエピソードが見つかりましたら、常磐君にもやっと春を届けられるのかなと思います…！
常磐のことまでお気にかけて下さって嬉しいです。ありがとうございます…！
読者様にメッセージをお願いします。
篁(たかむら)アンナと申します。
こちらの『秘密はキスで暴かれる（ひみキス）』はデビューしてまもなくして描かせて頂いた漫画で、まだまだ目に余るところもたくさんあるかもしれないのですが、ここまで見守って下さった読者さまに支えて頂きながら、未熟ながらもひみキスとともに歩んできた４年間だったなと…今はこちらの作品に出会い、ここまで描かせて頂いたこと、Qpa編集部さまのおかげでこうしてコミックスとしてまとめて頂けることに、感謝の気持ちでいっぱいです。
まだまだ拙い作品ですが、どこか台詞一言でも表情一コマでも、読んで下さった方に楽しんで頂ける所がありましたら幸せです。
インタビューにお付き合い下さったみなさま、またこのような貴重なご機会を下さったコミコミスタジオさま、誠にありがとうございました。
『ひみキス』本編完結編となる４・５巻が遂にコミックス化＆同時発売!! 元AV男優＆女優の息子である嵯峨の子供時代や男優になるきっかけが描かれていて、見どころ満載です！ 遠く離れたところまで追いかけてきた玲央の心とは？ さらに嵯峨には新たなライバルが現れ、恋模様の行方はいかに？ 扇情的に求め合うふたりを、ぜひ最後まで見守っていただけると嬉しいです！
”もうほんと限界 キスだけじゃ足んねぇ”
”骨の髄までオレの色に染めてやりたいね”
秘密はキスで暴かれる（4）
玲央がもし本当に嵯峨に会いたいのならば──と、常磐が嵯峨から事前に預かっていたという、
とある行き先が書かれた航空券を手渡される。
たどり着いた先は東京から遠く離れた九州の離島。 海辺で一息ついているところで、
既視感のある男の子に出会う。
その子が"パパ"と呼ぶ先に、嵯峨がいて──!?
離れて気づいた、もっとアイツのことを知りたい。 嵯峨がAV男優になるきっかけが明らかに──。
ライバルは3歳児!? ひなたん遂に登場★
秘密はキスで暴かれる（5）
嵯峨の実家でのんびりと夏休みを過ごし、素直にとはいかないけれど互いの距離が縮まったふたり。
玲央は自分の気持ちを認め、父親を避けていた嵯峨も遂に腹を決めて話をつけることを決意。
東京に戻る途中で悪天候に見舞われ、嵯峨の伯母が経営する旅館に一泊することになり、
嵯峨を意識しすぎる玲央に欲望を掻き立てられた嵯峨。 ようやく心と身体をさらけ出したふたりは──。
恋の加速度が変化する── 人気AV男優の一途でピュアな恋の着地点
※有償特典付き商品は終了いたしました。
