STORY
孤独な2人の、交わらない両片思い。
こんなに想ってしまうなら出会いたくなんてなかった――
大企業の社長である父と優秀な兄・航に劣等感を感じている巴は世話役の南雲と共に自宅の離れで生活をしていた。
南雲への気持ちを押し殺し、一人で平気なふりをして日々を送っていたが南雲の方から好きだと告げられてしまう。
「愛しているから一緒にいたい」
「愛しているから離れたい」
お互いの気持ちは交ることはなくーー。
ペンネームに由来がありましたら、教えてください。
苗字は響きが好きで、名前は「志」という字が好きだったのでそこから考えました。
新作『0パーセントの花束』は、どんな物語でしょうか? シリーズ続編でしたら、その辺りもチラリご紹介お願いします!
大企業社長の次男に生まれて出来のいい兄と比べられ小さい頃から不遇だった主人公(受)と、その世話係(攻)の両片思いのお話です。
創作に入られる際、タイトルとプロットは、どちらを先にお決めになりますか?
今回はタイトルだけ先に浮かんでいて、巴(主人公)のお花屋さんでのアルバイトの設定もそこから考えました。
普段はタイトルがなかなか思いつかずギリギリで、プロットから思いつくことが多いです。
新作のタイトルは、どのようにお決めになりましたか? また、タイトルに込めた思いがおありでしたらお聞かせください。
実る可能性がないから隠している片思いの気持ちが、隠しきれず花束みたいに積もって少しづつ剥がれていく様子を表したくて「0パーセントの花束」とつけました。
でも分かりにくいタイトルだ…と思っていたので他のタイトル案も考えようとしてたのですが、担当さんに褒めていただけてすごく嬉しくてこのタイトルに決めました。
メインキャラクターは、どんな二人(攻めと受け)ですか?
お坊ちゃんと世話係なので主従関係ではあるのですが、世話係の南雲(攻)はお坊ちゃんの巴(受)にわりと口答えしています。生い立ちが複雑で、口には出しませんがお互いを一番の支えとして生きてきた二人です。
メインカップルのご紹介と彼らを描く上で、大切にされたことや、こだわられたことがありますか?
立場やお互いへの気持ちで思い悩む巴と南雲の葛藤を出したくて、視線や二人の距離感を大切にしていました。この気持ちだったらどういう目の動きや手の動きになるかなと悩みながら描きました。
新作の読みどころやお好きなシーンを教えてください。
本音をなかなか出せない受けと口数の少ない攻めですが、所々の表情の変化で二人のお互いへの気持ちが伝わったら嬉しいです…!
好きなシーンと言っていいのかわからないのですが、2話の最後のページ、5話の南雲と水敷親子、図鑑を指でなぞる巴のシーンは本当の気持ちだったり直の感情が出てしまってるシーンなので特に思い入れがあります。
お気に入りのキャラクターや描き(動かし)やすい、または思い通りにならないなど、キャラクターで違いがありますか?
巴のバイト先の店長、航(巴の兄)が比較的動かしやすかったです。航は航で自分の中にわだかまりはあるのですが、最初から本人の好きなように動いているので描きやすかった気がします。店長はリアクションなど全部がとても描きやすかったです。
南雲は感情があまり表情に出ないので難しくはあるのですが、視線の先に巴がいる時もいない時もずっと巴のことを考えている人間だと思って描いていたので、南雲の感情を表情にどう乗せるか考えるのが楽しかったです。
執筆中のエピソードや裏話などはございますか?
毎話毎話、どういう風に始まってどういう風に終わるのかをネームですごく悩んで、特に5話6話は唸りながら担当さんに交通整理をして頂いてました。
あと5話の原稿中にもうすぐで脱稿という時に、目が寝ていたのか削除を押して「削除しますか?」という確認画面になったときは血の気が引きました…おかげでバチバチに目が覚めたいい思い出です笑
気分転換やリフレッシュの方法、癒しのアイテムなど、教えてください。
好きなアイドルの動画を見たり踊ったり、枕に顔を埋めたりすると落ち着きます笑
あと最近はアロマの匂いを嗅ぐのも好きです。
気分転換には3〜4時間くらい散歩することが多いです。
BLで萌えるシチュエーションやお好きなキャラクター設定をお聞かせください。
トラウマを背負っていたり何か心に傷を負ってるキャラが好きです。
カップリングだと年の差、先輩後輩、幼馴染が好きです。
作品を書かれる上で大切にされていることや心がけておられること、意識しておられることはありますか?
まだ勉強中ではありますが、表情やコマの中の構図をとても大切にしています。話作りと画面作り両方で、キャラクターの気持ちが滲み出る感じを描けたらと思っています。
今後の作品でチャレンジしたいテーマやモチーフはありますか?
学園ものを描いてみたいな〜と思っています…!
読者様にメッセージをお願いします。
初めまして、三上志乃と申します。
この度初めてのコミックスを出して頂けることになりました。これまでお読みくださり、支えてくださった方々に心からお礼申し上げます。
拙いですが、気持ちを込めて描かせて頂きました。少しでも楽しんでいただけたら幸いです…!
ここまで読んでくださりありがとうございました。
0パーセントの花束
ジーオーティー/picn comics
発売日:2020年11月30日