実は、コロナの始まりの頃、三密を避けるために家で遊ぼうと、ダンナが「ゴッド・ハーデス」というパチスロ機を買ったんです。あれ、やったことある方はわかると思うんですが、犬の画像ばっかり出てくるんですよ！・笑（ハーデス様やペルセポネ様はめったに出てこない）　で、ダンナが「また犬が出てきた」とブスったれていたので、「その犬、ケルベロスっていう名前がちゃんとあるんだよ？」「なんで首が三つあるわけ？」「冥界の門番で、忠実に任務をこなすために、三つの首で亡者が逃げないように見張ってるんだよ。冥王ハデスに仕える、すごく頑張り屋の化け物なんだよ」と説明したんです。――今回、新しい話を書く際に、ふとそれを思い出して、あの頑張り屋の化け物わんこちゃんを、かっわいい仔犬にしてあげたいなぁ、一匹ずつ分けてあげたいなぁ、なんて思いまして。そういうわけで、こういう話になりました。

ちょっと今風の題をつけてみたくて。笑

だいたいはプロットが先ですが、今回はタイトルが先でした。

元気で親思いの空知陽太。ある日、仕事に出かける際、道端でめちゃめちゃ可愛い仔犬を見つけてしまい……と、そんな始まりのファンタジーＢＬです。

読みどころは、ハデスと陽太の恋の成就場面。好きなシーンは、やっぱりチビたちの会話シーンです。

攻めハデス――冥界の王。神々の中で、ゼウスやポセイドンより格上の偉い神様なのに、助け出された際の順番でなぜだか三番目あつかいされてしまい、統治するのも『死後の世界』を割り当てられてしまった可哀相な神様。くそ真面目で根暗。だがとても一途。
受け空知陽太――ごく普通の二十歳。母子家庭で苦労してきたが、性格はひじょうに明るくポジティブ。

今回は苦労はほとんどありませんでした。とても楽しく書けました。

気に入っているのは、やっぱりケルベロスたちです。しゃべっているのが聞こえてきそうなほど、自由に語って動いてくれました。

最初に書いた『ゴッド・ハーデス』機、壊れてしまいました……。泣
あの、ケルベロスが登場する場面の、たしっ、と前脚が出てくるところ、すごく好きだったのに……。

昔から、ノラないな～って時は、音楽をかけます。メロディックスピードメタル系が好きです。

なんといっても、超ハイスペックなくせに、受けにメロメロな攻め！
ほかにいい子がいても、まわりから馬鹿にされても、受けだけに命をかけて愛を注ぐ、ある意味とんでもなく暑っ苦しい攻め！
このキャラクター設定に尽きますね。笑

なるべく読みやすいように、攻めと受けの一人称だけは意識して変えています。攻めが『俺』なら受けが『僕』といったふうに。あとは、本人の気持ちの流れを大事に書こうと努めています。

わりと時流に乗り遅れがちなので・苦笑　流行りの『異世界もの』とか『オメガバースもの』など、書いてみたいんですが……たぶん、それも乗り遅れてしまいそうな予感……。

これからも頑張ります。読んでくださって、本当にありがとうございますっ！